2011 Fiscal Year Annual Research Report
食事由来のメラトニン:摂取量推定と閉経およびがん・循環器疾患との関連
Project/Area Number |
22390132
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
永田 知里 岐阜大学, 医学系研究科, 教授 (30283295)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
服部 淳彦 東京医科歯科大学, 教養部, 教授 (70183910)
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Keywords | 食事 / メラトニン / がん / 循環器疾患 / 閉経 |
Research Abstract |
食品中のメラトニンは約120品目について測定を行なったが、脂質の高い食品は測定困難で再測定の必要が認められた。今後、測定方法を改良し、食品メラトニンデータを完成させる。これを食物摂取頻度調査票のプログラムに組み込むことで食事由来のメラトニン摂取量を推定する。現時点でこのような試みは国内外ともなされていない。 メラトニン摂取量と閉経年齢の関連を評価するため、2000-2002年の乳がん検診受診者945名を対象に閉経状態に関する追跡調査を行なった。618名から調査票への回答、メラトニン測定のための早朝尿を得、サンプル収集を終了した。今後ベースライン時に用いた食物摂取頻度調査票よりメラトニン摂取量を推定し、閉経との関連を評価する。また、尿中のメラトニン代謝物の測定を終了し、今後、横断研究のデザインで睡眠習慣、寝室の証明環境、ホルモン剤の使用など生活習慣との関連性も評価する。 1992年に開始した高山市住民約3万人からなるコホートでは、食事からのメラトニン摂取量とがん罹患・循環器疾患死亡との関連を評価する目的がある。対象者の、がん罹患、死亡・転居状況、死因についての2008年10月までの情報収集を終了した。来年度には完成した食品メラトニンデータにリンクすることで解析をおこなう。一部の対象者からは閉経年齢に関する情報も得ており、まずは、メラトニンが多く含まれると考えられる野菜の摂取量等と閉経との関連を評価したが、有意な関連性は認められなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
データ・サンプル収集は概ね順調に進んでいるが、どの研究項目も食品メラトニンデータの完成を待って解析が行われる。食品メラトニンの測定が困難なことが判明し、精度の高い測定のため予定より時間を要することとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
食品メラトニンの測定方法に改良を加えたので、今後測定がスムーズに進むと考えられる。他の生活習慣等に係る情報やがん罹患、死因情報の入手、尿サンプル採取は終了しているので、食品メラトニンデータ完成時には、早急にリンク、解析できるようデータを整えておく。別途、尿中のメラトニン規定因子の評価を進める。
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Research Products
(3 results)