2012 Fiscal Year Annual Research Report
血中エコール濃度測定を含む症例対照研究による病理組織型別の卵巣癌リスク要因の検討
Project/Area Number |
22390135
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
森 満 札幌医科大学, 医学部, 教授 (50175634)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斉藤 豪 札幌医科大学, 医学部, 教授 (90145566)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 卵巣がん / 症例対照研究 / イソフラボン / ダイゼイン / アディポネクチン / インスリン |
Research Abstract |
【目的】卵巣がんの予防を目的として、そのリスク要因を解明するための研究を行った。【方法】研究期間中に、77人の卵巣がん患者群と102人の対照群(がんや卵巣疾患の既往がない、主として循環器疾患の患者)について調査を行った。早朝空腹時に採血したイソフラボン類アグリコン(ゲニステイン、ダイゼイン、グリシテイン、エコール)、アディポネクチン、および、インスリンの血中濃度を測定した。また、質問紙によって食生活、その他の生活習慣、生殖歴などを調査した。【結果】年齢、出産数、および、BMIを調整したロジスティック回帰分析の結果、ダイゼインとグリシテインの血中濃度が有意に卵巣がんリスクの低下と関連していた。ゲニステインの血中濃度は卵巣がんリスクの低下と関連していたが有意ではなかった。エコールの血中濃度は卵巣がんリスクと関連しなかった。また、アディポネクチンの血中濃度は有意に卵巣がんリスクの低下と関連し、インスリンの血中濃度は有意に卵巣がんリスクの上昇と関連していた。しかし、アディポネクチンとインスリンの血中濃度を同時に共変量に加えると、インスリンの血中濃度のみが有意に卵巣がんリスクと関連していた。【考察】イソフラボン類、その中でもダイゼインとグリシテインの血中濃度が卵巣がんリスクを低下させたことから、大豆製品をよく摂取することが卵巣がんのリスクを低下させる可能性が示唆された。また、耐糖能異常の指標であるインスリンの血中濃度が卵巣がんリスクの上昇と関連していたことから、生活習慣を通した耐糖能異常の予防が、卵巣がんの予防にも寄与する可能性が示唆された。研究の限界として、症例対照研究であることから、卵巣がん発生後の血中濃度であることが挙げられた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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