2012 Fiscal Year Annual Research Report
心筋梗塞感受性分子の網羅的プロテオーム、ゲノム解析による疾患発症機構の解明
Project/Area Number |
22390162
|
Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
尾崎 浩一 独立行政法人理化学研究所, 循環器疾患研究チーム, 上級研究員 (50373288)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 心筋梗塞(MI) / BRAP / 関連解析 / 炎症 / 遺伝子検査 |
Research Abstract |
心筋梗塞(MI)感受性分BRAPに結合するタンパクを同定し、さらにそのタンパクをコードする遺伝子領域のゲノム疫学的解析からMI感受性を示す遺伝子の同定を進めてきた。これまでにBRAPと結合することを新規に同定したタンパク(仮称;BRAPBP)をコードする遺伝子領域の一塩基多型(SNP)を用いた関連解析により統計学的に有意差を示すマーカーSNPを同定していた。本年度の研究においてはそのBRAPBP遺伝子を含む連鎖不平衡(LD)領域の詳細なSNP遺伝的地図(LDマッピング)の作成を行い、原因SNPの同定を進めてきた。約200kbにわたるBRAPBP遺伝子を含むLD領域をダイレクトシークエンス法により数十人のMI患者由来DNAを再シークエンスしSNPの同定を行った。ここで同定したSNPの中でマイナーアレル頻度が0.05(5%)以上のSNPについてLD解析により代表SNPを選抜し、MI、一般集団由来DNAについてタイピング行い、さらに関連解析を試行した。その結果、マーカーSNPよりもMIと強い関連を示すSNPは存在せず、マーカーSNPと同じ挙動を示す(完全なLDにある)SNPは他に16個存在しており、合計17個のSNPの中のいずれかあるいはいくつかがMI感受性の原因になることを突き止めた。これら17個はすべてアミノ酸変化を伴わないSNPであり、現在これらのSNPのBRAPBP遺伝子の転写や分解に与える影響を解析中である。このBRAPBPもまたIKK-signalosomeに関連した分子であることが知られており、炎症がMI発症に強く関わることをさらに裏付ける結果となった。また、これまでに同定したMI感受性SNPを組み合わせることによりそのオッズ比は30を超えることから、これらのSNPによるMIの予知、予防を目的とした遺伝子検査が可能になると考えられる。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
-
-
[Journal Article] Meta-analysis identifies six new susceptibility loci for atrial fibrillation2012
Author(s)
Ellinor PT*, Lunetta KL*, Albert CM*, Glazer NL*, Ritchie MD*, Smith AV*, Arking DE*, Muller-Nurasyid M*, Krijthe BP*, Lubitz SA*, Bis JC*, Chung MK*, Ozaki K*
-
Journal Title
Nature Genetics
Volume: 44
Pages: 670-675
-
-
-
-
-
-