2012 Fiscal Year Annual Research Report
難治性呼吸器疾患に対する経気道的粉末製剤投与による核酸治療及び分子標的治療の開発
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22390165
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
服部 登 広島大学, その他の研究科, 准教授 (00283169)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | RNA干渉 / GFP |
Research Abstract |
本研究の目的は,難治性呼吸器疾患に対して,粉末製剤化した核酸あるいは分子標的薬を経気道的に疾患肺へ導入することで,標的となる遺伝子や分子の発現や機能を抑制することが可能か,そして,この治療的介入が病態の進展阻止につながるのかどうかを検証することである. 麻酔下にてマウスに対する経口挿管を行い,粉末化siRNAを経気道投与する手法の開発,キトサンをカチオン性ベクターとして,超臨界二酸化炭素晶析法及び噴霧乾燥法を用いてGFP-siRNAの粉末製剤化に成功した.Green fluorescence protein(GFP)を全身の細胞に発現しているGFPトランスジェニックマウスに対して,粉末製剤化したGFPに対するsiRNA(GFP-siRNA)の気道投与する実験を行い, GFPの発現がどの部位で抑制されるのかを再度検証した.GFP発現量を定量化する手段を開発し,それを用いて,GFP-siRNA投与群では,コントロールsiRNA投与群に比して中ー細気管支レベル,さらに肺胞レベルにおいても蛍光強度が統計的に有意差をもって低下していることを証明しえた.この結果により,粉末化したsiRNAの経気道投与が,マウスの気道から肺胞レベルにおける遺伝子ノックダウンに有用であることが示された. さらに,GFPを恒常的に発現しているLewis lung carcinoma(LLC)細胞(GFP-LLC)をマウスへの尾静脈投与により,肺内にGFPの蛍光を発する多発性の腫瘍が発生するが,そのマウスへ粉末化したGFP-siRNAを経気道投与することで,腫瘍内の蛍光強度が低下することも統計学的に証明しえた.肺内腫瘍における遺伝子ノックダウンにも,粉末化したsiRNAの経気道投与が有用であることが証明された. しかしながら残念なことに予定していた疾患モデルへの応用実験は実施しえなかった.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)