2012 Fiscal Year Annual Research Report
体脂肪分解と肝糖取り込みを促進させる糖尿病治療の開発
Project/Area Number |
22390184
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
武田 純 岐阜大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (40270855)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀川 幸男 岐阜大学, 医学部附属病院, 准教授 (10323370)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 膵島 / トランスクリプトーム / インスリン分泌 / 2型糖尿病 / 液性因子 / 脂肪細胞 / 肥満 / 肝糖取込み |
Research Abstract |
【32kDa分泌タンパクの血糖調節作用の検討】 膵島トランスクリプトーム(EST)解析による液性因子スクリーニングの結果、糖尿病の関連臓器である「膵島、脂肪細胞」で共通発現している32kDa分泌タンパクに着目した。初年度に、アデノウイルス発現系を用いて実験動物の肝で過剰発現させたところ、体脂肪蓄積を減少させると共に血糖降下作用を認めた。次いでブドウ糖負荷試験では、インスリン非依存的に肝臓に糖が取込まれることに起因することを明らかにし、脂肪分解は血糖低下に続発した二次的なエネルギー供給応答であることが示唆された。肝糖吸収は負荷後や食後のみならず、空腹時も同程度に認められたので、同タンパクは肝臓での糖利用のベースレベルを維持している可能性が示唆された。STZ糖尿病ラットでは体重減少と平行して血中レベルが低下することも判明した。ヒトにおける意義を解析するためにアッセイ系を樹立して血中測定を行った。肥満者では、肥満度と正の相関を示すことが明らかとなり、ブドウ糖負荷試験では耐糖能の低下に従って血中レベルは低下傾向を示すことが判明した。 【肝糖吸収に関連する遺伝子多型の可能性の検討】 耐糖能異常における血糖上昇に肝糖吸収能の低下が関与している可能性が想定されたので、同タンパクのコード遺伝子多型をスクリーニングした。その結果、32kDa分子の血中レベルと相関する多型を同定することができた。一方、糖尿病発症の遺伝的背景になる可能性の検討のために、2型糖尿病患者と正常者のDNAを用いて同多型との関連解析を行ったところ、疾患との有意の関連を認めなかったことから、糖尿病発症における主たる感受性多型ではないと考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)