2012 Fiscal Year Annual Research Report
炎症制御蛋白による全身性自己免疫疾患の病態解析と新規治療への展開
Project/Area Number |
22390201
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
三森 経世 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10157589)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 自己免疫疾患 / 関節リウマチ / カルパイン / カルパスタチン / フォリスタチン関連蛋白 / 自己抗体 / 炎症性サイトカイン / T細胞分化 |
Research Abstract |
【目的】関節リウマチ(RA)の自己抗原である、カルシウム依存性中性プロテアーゼ(カルパイン)の内在性阻害因子カルパスタチン(CS)とフォリスタチン関連蛋白(FRP)の炎症制御作用を追究し、RAの病態解明と治療戦略の確立を目指して、T細胞分化やサイトカイン産生における機序を検討した。 【方法】1)ヒトCS最小ドメインcDNA組換レトロウイルスをマウスCD4+T細胞にトランスフェクトさせて培養し、サイトカイン産生とT細胞分化に関わる転写調節因子の発現を検討した。2)FRPがTLR4の共役受容体であるCD14と結合することから、FRPがCD14とTLR4を介して自然免疫反応を惹起する可能性を検討した。 【結果】1)CS最小単位過剰発現T細胞ではRORgt抑制、STAT3リン酸化阻害、STAT5シグナル増強によりIL-17産生とTh17細胞分化を抑制し、またIkBaの安定化を介しNFkBシグナルを抑制してIL-6産生を抑制することを示した。CS過剰発現T細胞移入マウスでは関節炎の発現が有意に抑制された。さらに、CS過剰発現はヒトRA滑膜線維芽細胞のIL-6産生を有効に抑制することを証明した。2)ヒトFRPはヒトRA滑膜細胞のIL-6産生を促進した。マウスFRP高発現T細胞移入マウスでは関節炎が増悪したが、TLR4欠損マウスではFRPに無反応であった。TLR4シグナルに必要な3分子(CD14、MD2、TLR4)を欠損するHEK293細胞では3分子すべてを導入した場合のみFRP濃度依存性にIL-8産生が増加した。さらにFRPはLPSと同様にTLR4シグナルのトレランスを誘導した。 【結論】カルパイン阻害が炎症性サイトカイン産生とTh細胞分化を抑制すること、自然免疫系でFRPはCD14を介してTLR4を刺激する内因性リガンドであることを明らかにし、RAの新たな治療標的の可能性を示唆した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] NEFA/nucleobindin-2 is a target autoantigen of the anti-Wa antibody and is associated with transfer RNA.2012
Author(s)
Imura Y , Shirai Y , Nojima T, Nakashima R, Yamagata H, Miyachi K, Yoshifuji H, Kawabata D, Ohmura K, Usui T, Fujii T, Mimori T
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Journal Title
Mod Rheumatol
Volume: 22(5)
Pages: 685-94
DOI
Peer Reviewed
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