2013 Fiscal Year Annual Research Report
小児の急性脳症と有機酸・脂肪酸代謝障害の関連に関する研究
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22390208
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
山口 清次 島根大学, 医学部, 教授 (60144044)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | ミトコンドリアβ酸化 / 脂肪酸代謝異常症 / 急性脳症 / in vitro probe assay / 分子解析 / ベザフィブラート / 細菌毒素 / 環境温度 |
Research Abstract |
平成25年度の主な研究成果は以下のとおりである。 1)GC/MSとタンデムマスによる代謝異常の生化学診断:2013年の検査依頼数は、GC/MS分析で日本から832件、アジア諸国から819件、タンデムマス分析は日本2,252件、アジア諸国から676件であった。疾患内訳はアジア諸国で異なることがわかった。ベトナム、インドなどの南アジアでは、日本ではきわめて稀なβケトチオラーゼ欠損症、メープルシロップ尿症などが多い。βケトチオラーゼ欠損症ではベトナム人固有のコモン変異のあることもわかった。 2)PPARアゴニストのベザフィブラート(BEZ)による脂肪酸代謝異常症の代謝改善効果の検討:培養細胞とタンデムマスを用いるin vitro probe (IVP) assayを用いて、BEZ大量添加による影響を検討した。グルタル酸血症II型重症型では遺伝子変異も欠失などが多く、BEZの効果が出にくい。通常の実験条件の約3~4倍量のBEZを使用したところ、重症遺伝子変異にもかかわらず蓄積したアシルカルニチンの軽減効果が観察された。BEZの薬理効果が、単純な酵素転写促進だけでは説明できない所見である。 3)セレウス菌による急性脳症の機序解明:セレウス菌の毒素セレウリドを培養細胞に添加してIVP assayを行ったところ、グルタル酸血症II型に類似したβ酸化障害が観察された。今年度カンピロバクターと病原大腸菌のベロ毒素では、β酸化の障害作用は観察されなかった。 4)低温環境の脂肪酸β酸化に及ぼす影響:低温下(33℃)でβ酸化能を検討したところ、脂肪酸代謝異常症の代謝障害が改善されることが観察された。高温下では長鎖脂肪酸代謝が抑制されたのと対照的な結果であった。急性脳症予防法の向上に有益な情報である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(34 results)
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[Presentation] The firse case of HSD10 disease (2-Methyl-3-Hydroxybutyryl-coA dehydrogenase deficiency) from Asia2013
Author(s)
Fukao T, Akida K, Goto M, Kuwayama N, Morita M, Hori T, Aoyama Y, Venkatesan R, Wierenga R, Hasegawa Y, Shigematsu Y, Ohtake A, Moriyama Y, Usuda N, Hsegawa Y
Organizer
The 3rd Asian Congress for Inherited Metabolic Diseases (ACIMD), The 55th Annual Meeting of the Japanese Society for Inherited Metabolic Diseases (JSIMD)
Place of Presentation
Tokyo Bay Maihama Hotel Club Resort, Chiba
Year and Date
20131127-20131129
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[Presentation] Fatty acid oxidation defects2013
Author(s)
Yamaguchi S
Organizer
International Conference on Inborn Errors of Metabolism 2013
Place of Presentation
PGIMER & Dr. RML Hospital, New Delhi, India
Year and Date
20130404-20130408
Invited
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