2010 Fiscal Year Annual Research Report
癌幹細胞を標的治療する増殖制御型アデノウイルス開発による革新的な小児癌治療の確立
Project/Area Number |
22390210
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
小戝 健一郎 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 教授 (90258418)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三井 薫 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 講師 (40324975)
前薗 理恵 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 助教 (90381178)
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Keywords | 小児腫瘍 / 遺伝子治療 / がん幹細胞 / アデノウイルスベクター / 増殖型ウイルス |
Research Abstract |
小児の癌は成人の癌と比べ生物学的・臨床的な特性も異なり難治でもある一方で、全癌での治療法開発で主標的疾患とはされにくく、小児癌へのオリジナルの遺伝子治療法の開発の研究もほとんど無い。よって本研究は「小児の癌への革新的治療法を開発」することを最終目的とし、以下を進めていく。 1)小児癌の癌幹細胞の候補の標的分子を検証し、癌幹細胞の分離法を確立 2)小児癌の癌幹細胞に対するm-CRAベクターの基本特性の解明 3)一般の癌治療用に開発したm-CRA (Surv.m-CRA, Tert.m-CRAなど)が、小児癌の癌幹細胞も治療できるか解明 4)小児癌の癌幹細胞を標的治療する候補m-CRAを作製し、有用性を実証 本年度は小児癌における肝芽腫や肉腫を対象に、一般(成人)の癌を一緒に用いながら、上記の研究を進めてきた。肉腫においては、FGFR3で分離濃縮した分画と、それ以外の分画に対するSurv.m-CRAの治療効果を検討してきた。論文発表できるように詳細な検討を継続しているが、少なくとも従来の治療法が抵抗性を示すFGFR3陽性の癌幹細胞分画にも、それ以外の分画と同様かそれ以上の治療効果を示すことが分かった。肝芽腫においては、CD133に加えて、最近報告がある新しい2種類のマーカーを加えて、癌幹細胞分画を濃縮分離する研究を行っている。うまく濃縮分離できれば、その分画に同様にSruv.m-CRAの感染治療実験を進めていく。また動物モデルも同様に作成していき、最終的な治療効果を判定できるようにする予定である。本研究のように小児の癌幹細胞への治療法の開発はほとんど進んでいないため、本研究で得られる全ての結果が今後の小児がんの治療法開発に繋がる貴重な成果となる意義を持つ。
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[Journal Article] Anti-Fas Gene Therapy Prevents Doxorubicin-induced Acute Cardiotoxicity through Mechanisms Independent of Apoptosis.2010
Author(s)
Miyata S, Takemura G, Kosai K, Takahashi T, Esaki M, Li L, Kanamori H, Maruyama R, Goto K, Tsujimoto A, Takeyama T, Kawaguchi T, Ohno T, Nishigaki K, Fujiwara T, Fujiwara H, Minatoguchi S.
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Journal Title
Am J Pathol
Volume: 176(2)
Pages: 687-698
Peer Reviewed
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