2012 Fiscal Year Annual Research Report
癌幹細胞を標的治療する増殖制御型アデノウイルス開発による革新的な小児癌治療の確立
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22390210
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
小戝 健一郎 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (90258418)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三井 薫 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 講師 (40324975)
入江 理恵 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (90381178)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 小児腫瘍 / 遺伝子治療 / がん幹細胞 / アデノウイルスベクター / 増殖型ウイルス |
Research Abstract |
小児の癌は成人と比べ生物学的・臨床的な特性も異なり難治であるため治療法開発で主標的疾患とはされにくい。さらに小児癌への遺伝子治療法の開発の研究もほとんど無い。よって本研究は「小児の癌への革新的治療法の開発」を最終目的とし、「癌幹細胞を標的治療するm-CRAベクター」という完全オリジナルの革新的治療法の開発の研究を以下4つに従い行った。 1.小児癌の癌幹細胞の候補の標的分子を検証し、癌幹細胞の分離法の確立 2.小児癌の癌幹細胞に対するm-CRAベクターの基本特性の明確化 3.一般の癌治療用に開発したm-CRAが、小児癌の癌幹細胞も同様に効率よくあるいは優位に治療できるか治療特性と有用性の明確化 4.小児癌の癌幹細胞を標的治療する候補m-CRAを作製し、その治療の有用性を検証 これまでの成果から、CD133などの膜蛋白による分離法は、いくつかの小児癌の細胞で確立できている。本年度はさらに全く新しい方法として、遺伝子の発現から小児の癌幹細胞を、同定・分離できる技術が開発できるか検討した。小児好発の癌幹細胞分画を分離濃縮し、遺伝子導入効率、適切なプロモーターの選択など、小児の癌幹細胞に対するm-CRAの基本的特性はある程度、明らかになった。また、SurvivinならびにTERTの発現に依存してウイルス増殖して癌を標的治療する増殖型アデノウイルスである、Surv.m-CRA, TERT.m-CRAを用いて治療実験を行ったところ、癌細胞と同等かそれ以上の治療効果がみられた。さらに上記と合わせて小児の癌幹細胞を標的できると推察して作製してきた、あるX遺伝子の発現依存的にウイルス増殖する全く新しいm-CRAの小児癌幹細胞に対する治療効果を検証したところ有意な治療効果が得られた。本研究のように小児の癌幹細胞への治療法の開発は今後の小児がんの治療法の開発につながる貴重な成果となると期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(13 results)