2012 Fiscal Year Annual Research Report
心臓流出路を形成する細胞の発生分化と相互作用を制御する分子機構
Project/Area Number |
22390211
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
山岸 敬幸 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (40255500)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土橋 隆俊 慶應義塾大学, 医学部, 共同研究員 (10286528)
山岸 千尋 慶應義塾大学, 医学部, 共同研究員 (10296618)
牧野 伸司 慶應義塾大学, 医学部, 准教授 (20306707)
内田 敬子 慶應義塾大学, 医学部, 共同研究員 (50286522)
湯浅 慎介 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (90398628)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 形態形成 / 細胞分化 / 発生医学 / 分子生物学 / モデル動物 / 先天性心疾患 |
Research Abstract |
先天性心疾患は、出生約1%におこる最も頻度の高い先天異常の一つで、心臓発生の異常に起因する。流出路の発生には2種の前駆細胞、二次心臓領域細胞(SHF)と心臓神経堤細胞(CNC)の働きが必須であるが、それらの細胞の相互作用によって正常な流出路が形成される機序はいまだ明確でない。研究代表者らは、SHFに発現し、CNCの遊走に関与すると推測される神経血管誘導因子・Sema3cの発現制御機構を明らかにすることにより、流出路発生におけるSHFとCNCの細胞間相互作用の分子機構を解明することを目的とした。Sema3cのenhancerにlacZ遺伝子を連結・導入したtransgenicマウスの解析とChIP およびluciferase assayを組み合わせ、Sema3Cの上流直接活性化因子としてFoxc1/c2を、上流抑制因子としてTbx1を特定した。Tbx1の発現低下によりSema3CがCNCに異所性に発現し、その結果CNCの遊走が停止することが示唆された。Tbx1はSHFでは直接作用により、またCNCに対しては分泌因子Fgf8を介してSema3Cの発現を抑制した。これらの結果により以下の時間・空間特異的遺伝子発現による前駆細胞制御機構が明らかになった:1) 咽頭弓SHFないし心臓流出路遠位では、Tbx1が発現してSema3Cの発現を抑制する。2) SHFから分泌されるTbx1の下流標的因子Fgf8が、周辺のCNCを未分化、遊走状態に維持する。3) 一方、流出路近位部では、Gata6とFoxc1/c2によりSema3Cの発現が活性化され、遊走してきたCNCを流出路近位部へと誘導する。4) Sema3C陽性の流出路近位部に到達したCNCは、流出路中隔細胞に分化し、同時にSema3Cを発現し、次々にCNCを誘導する。以上の機構により、正常な流出路中隔の形成が進行することが推定される。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Genetic analysis of essential cardiac transcription factors in 256 patients with non-syndromic congenital heart defects.2012
Author(s)
Kodo K, Nishizawa T, Furutani M, Arai S, Ishihara K, Oda M, Makino S, Fukuda K, Takahashi T, Matsuoka R, Nakanishi T, Yamagishi H.
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Journal Title
Circulation Journal
Volume: 76
Pages: 1703-1711
Peer Reviewed
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