2011 Fiscal Year Annual Research Report
前臨床大動物モデルを用いた加齢退縮胸腺の若年化による免疫寛容誘導能の再賦活化戦略
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22390249
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
昇 修治 京都府立医科大学, 医学系研究科, 助教 (30433288)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 和彦 鹿児島大学, フロンティアサイエンス研究推進センター, 教授 (40241103)
佐原 寿史 鹿児島大学, フロンティアサイエンス研究推進センター, 特任准教授 (90452333)
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Keywords | 胸腺 / ミニブタ / 免疫寛容 / 腎移植 / 若年化再生 / テストステロン / 制御性T細胞 |
Research Abstract |
平成23年度は、目的2および目的3を遂行し、胸腺若年化による免疫寛容誘導能の再賦活化(目的2)およびメカニズムを検討した(目的3)。 目的2「胸腺若年化による免疫寛容誘導能の再賦活化」:組織適合性抗原(MHC)確立ミニブタを用いた胸腺血管移植実験系で、胸腺若年化による免疫寛容賦活能(4例)および胸腺加齢化による免疫寛容喪失能(対照群3例)を検討した。(1)若年化における宿主胸腺の役割:加齢胸腺の若年化と免疫寛容賦活能を検討するに当たり、MHC不適合モデルでは、ホスト胸腺の存在が移植胸腺の若年能を阻害することを確認した。(2)胸腺の若年化と免疫寛容能:宿主胸腺摘出後、加齢胸腺を若年宿主に移植した症例で、移植胸腺の若年化を細胞解析(FACS)、組織所見で確認し、in vitro試験で免疫寛容を確認した。平成24年度に腎移植での免疫寛容賦活能を確認する。(3)対象群の加齢促進モデルでは、若年胸腺は、加齢宿主への穆植後2ヶ月からFACS、組織で、加齢に伴う変化を確認し、加齢促進は移植後4ヶ月以降でより明らかに認められた。加齢化胸腺の免疫寛容能を平成24年に腎移植により検討する。 目的3「再賦活化メカニズム検討」:(1)胸腺若年化を目的とした胸腺移植実験において、胸腺の若年化過程での胸腺細胞の分画および制御性T細胞(D4+CD25+FoxP3+)の変化を検討した。若年胸腺により、末梢血制御性T細胞は上昇し、その胸腺グラフトの加齢化に伴いその上昇が止まることが確認した。(2)Extrinsic Factorの解明:LH-RHアゴニスト投与後(胸腺若年化目的)、テストステロン(TS)の著しい減少を確認している。胸腺加齢メカニズムにおけるTSの役割を明らかにする目的で若年ブタにTS投与を行った結果、TS投与後、早期の加齢促進効果は認めなかった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
大動物移植モデルであり、その遂行に事件を要するが、実験目的を完遂するための経過として、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度は、胸腺若年化のメカニズムの更なる検討に比べ、腎移植モデルにおいて、胸腺若年化による免疫寛容誘導Protocolの確立を目指す。また、その成果の学会発表並び論文発表を行う。
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Research Products
(1 results)