2010 Fiscal Year Annual Research Report
ユビキチンリガーゼFbw7によるタンパク質分解制御からの胆道癌発癌機序解明
Project/Area Number |
22390252
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
片寄 友 東北大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (20302151)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 啓子 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60294972)
山本 久仁治 東北大学, 病院, 非常勤講師 (00375073)
吉田 寛 東北大学, 病院, 講師 (60436152)
中川 圭 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (20542294)
林 洋毅 東北大学, 病院, 助教 (30422124)
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Keywords | 胆道癌 / ユビキチンリガーゼ |
Research Abstract |
平成23年3月におきた東日本大震災の影響により、当科保有の実験装置、実験器具にも被害を受けたため実験内容によっては2-4ヶ月ほどの遅延が生じた。本研究ではユビキチンリガーゼFbw7遺伝子ノックアウトマウスとCK19遺伝子のコンディショナルノックアウトマウスを使用した胆道癌モデルマウスの作製を行う予定であるが、震災によりマウスの受領・検疫が遅れることとなり、現時点で解析目的の個体が得られていない現状である。 胆道癌発症におけるFbw7の役割を解明するべく,胆管癌細胞株5種類(HuCCT1,TFK-1,HuH28,IHGGK,TKKK)について、Fbw7の遺伝子変異を検討した.HuCCT1においてFbw7の遺伝子変異を認めた。また、発現量の差違を調べるために定量的PCRを行ったところ、細胞株間で優位な発現量の差は認められなかった。Fbw7はα・β・γの3種のisoformが存在しヒト癌腫によって発現量に差があることが報告されており、上記の胆道癌細胞株において発現量を比較したところ、α・βがすべての細胞株で同等に発現していたのに対し、γの発現量はすべての細胞株で優位に低かった。 細胞株での解析と並行して東北大学病院肝胆膵外科で手術を行った胆道癌患者の摘出標本より胆道癌組織と正常組織を採取しFbw7遺伝子変異の解析を行った。現時点では症例数が少なく既知のSNPsが確認されたのみにとどまるが、Fbw7遺伝子変異と症例の予後との相関関係に着目し解析を行っている。さらに胆道癌の発癌に関わる胆道癌関連遺伝子変異の検索も併せて行っている。
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