2012 Fiscal Year Annual Research Report
新規グリオーマ幹細胞制御因子Sox11とPlagl1の機能解析
Project/Area Number |
22390278
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
近藤 亨 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 教授 (30270573)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | グリオーマ幹細胞 / Sox11 / Plagl1 / エピジェネティクス |
Research Abstract |
グリオーマ幹細胞は転写因子Sox11陰性・Plagl1陽性であり、これら因子の機能解析を進めると共に、複数の新規ヒトグリオーマ幹細胞株を樹立し、以下の研究成果をあげた。 1、Plagl1の機能解析:グリオーマ幹細胞(GIC)におけるPlagl1の機能を検討するために、人工マウスGICを限界希釈して樹立した腫瘍形成能を有するGIC8と腫瘍非形成GIC10、 GIC8にPlagl1 short hairpin RNAを導入した細胞とGIC10にPlagl1を強制発現させた細胞を用いた網羅的な遺伝子発現解析を行った。その結果、1104遺伝子の発現がPlagl1により誘導され、1633遺伝子が抑制されることが判明した(倍率変化が2以上)。これらには、幹細胞性の維持、浸潤能、細胞増殖や抗がん剤耐性に係る遺伝子が複数含まれており、その機能解析を進めている。 2、Sox11転写制御分子の同定とその機能解析:全長約5kbpのヒトSox11上流ゲノムDNA(hSox11-pro)をクローニングし、全長とhSox11-proの断片配列をホタルルシフェラーゼ遺伝子の上流に挿入した発現ベクター群を作製した。これらSox11の転写モニタリングベクターをヒトおよびマウスGIC(GIC8、GIC10を含む)と正常神経幹細胞に導入し、分化誘導と一致して働くSox11転写調節領域(約200bp)を決定した。この領域はヒト、マウス、ラット間で保存され、幹細胞分化に係る重要な配列である。Sox11の転写を制御している配列の同定を進めている。 3、高効率ヒトGIC株樹立法:臨床グリオーマサンプルから腫瘍形成能を保持したGIC株の樹立法について詳細な解析を進め、その研究成果を論文に作成中である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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