2012 Fiscal Year Annual Research Report
高純度硬化性ゲルを用いた無細胞移植軟骨再生治療法の開発
Project/Area Number |
22390285
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
岩崎 倫政 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30322803)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笠原 靖彦 北海道大学, 大学病院, 助教 (00581927)
船越 忠直 北海道大学, 大学病院, 講師 (10528334)
金城 政孝 北海道大学, 先端生命科学研究科(研究院), 教授 (70177971)
藤崎 和弘 独立行政法人理化学研究所, その他部局等, 研究員 (90435678)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 軟骨再生 / SDF-1 / 無細胞治療 / ウサギ / 骨髄間葉系細胞 |
Research Abstract |
本研究の最終目的は、低侵襲での軟骨再生医療の実現を目指した無細胞移植軟骨再生治療法を開発することである。具体的方法は、本申請者らが開発してきた骨髄間葉系幹細胞(BMSCs)から軟骨細胞への分化誘導能に優れたin-situ forming gel(硬化性ゲル)にstromal cell-derived factor-1(SDF-1)を添加し、このSDF-1添加硬化性ゲル(細胞を含まない)を軟骨欠損部に移植する。これにより生体内のBMSCsを移植部に遊走させ、集積したBMSCsが硬化性ゲル内で軟骨分化することで、最終的には軟骨組織再生が促進されるという作業仮説をもとに研究を行う。平成23年度までの研究では、添加したSDF-1が生体内の細胞を軟骨損傷部に集積させることで、良好な軟骨再生が獲得されることが明らかとなった。また、SDF-1はBMSCsの遊走能は有するが他の細胞活性は有しないことが証明された。 平成24年度の研究目的は、開発した硬化性ゲルが集積したBMSCsを生体内で軟骨および軟骨下骨に分化誘導することが可能であるかを証明することである。これにより、SDF-1により局所に誘導されたBMSCsは、硬化性ゲルの作用により軟骨細胞へ分化し、軟骨組織の修復が促進されるというメカニズムを証明することが可能となる。ウサギBMSCsをQ-Tracker 565 cell Labeling kit(Q-dot; Invitrogen, Carlsbad, CA)を用いて標識し、硬化性ゲルに添加し、ウサギ骨軟骨欠損部に移植した。移植後4週、8週で蛍光顕微鏡を用いて細胞の生着および分化状態を観察したところ、移植した細胞は軟骨および軟骨下骨層に広く分布していることが明らかとなった。開発した硬化性ゲルが周囲の生体内環境に応じてBMSCsを軟骨および骨芽細胞へ分化誘導することが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)