2013 Fiscal Year Annual Research Report
新たな視点での卵巣がん薬剤耐性化の解明:メタボロミクスの応用とオートファジー解析
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22390308
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
倉智 博久 山形大学, 医学部, 教授 (40153366)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
澤田 健二郎 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (00452392)
馬淵 誠士 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00452441)
高橋 俊文 山形大学, 医学部, 講師 (20302292)
太田 剛 山形大学, 医学部, 助教 (50375341)
須藤 毅 山形大学, 医学部, 助教 (70466605)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 卵巣がん / 薬剤耐性化 / Rho/ROCK経路 / EGF受容体 / Trabectedin / ハニカム膜 / mTOR / メタボローム解析 |
Research Abstract |
本研究の目的は、臨床的に重要な課題である新たな分子標的治療の開発に向けた基礎的研究である。以下の3つの研究を遂行している。 1.新規抗癌剤Trabectedinが既存の抗癌剤に耐性を示す卵巣明細胞腺癌におけるKey drugであり、これを用いた二剤併用化学療法(Trabectedin + IrinotecanまたはTopotecan)が卵巣明細胞腺癌に対する有望な化学療法レジメンであることを見出した。現在、Trabectedin併用化学療法の抗腫瘍効果とAutophagyの関係について検討を行っている。 2.細胞間の新たな情報伝達ツールとして、細胞放出型のエクソソームの存在に着目し、卵巣癌におけるもっとも頻度の高い転移・再発形式である腹膜播種の分子機構について検討した。卵巣癌細胞株とコントロールとした SV-40 導入により不死化した正常卵巣上皮細胞より分泌されるエクソソームの回収に成功した。さらに蛍光マーカーPKH26 (Sigma)でラベルしたエクソソームが腹膜中皮細胞に取り込まれること、癌細胞と中皮細胞の共培養によってエクソソームに豊富に含まれているCD44 やファイロブネクチンの発現が中皮細胞で増強していることを確認した。 3.転写因子であるWilms’ tumor 1遺伝子はRNA splicingを受け4つのisoformがある。我々はこれらを過剰発現させるレンチウイルスベクターを作成し、これを卵巣癌細胞に導入しstable cell lineを作成した。4つのisoformによる腫瘍産生能、腹水産生能を検討したところ、WT1 isoform A がコントロールに比較して腫瘍産生量、腹水産生量ともに有意な増加を認めた。さらにWT1 isoform Aによる腫瘍・腹水産生能の亢進は、VEGFの発現亢進によるのであることをwestern blottingで確認した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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