2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22390312
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
浜谷 敏生 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (60265882)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 誠司 独立行政法人国立成育医療研究センター, その他部局等, その他 (10573371)
津村 秀樹 独立行政法人国立成育医療研究センター, その他部局等, その他 (20180052)
山田 満稔 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (40383864)
阿久津 英憲 独立行政法人国立成育医療研究センター, その他部局等, その他 (50347225)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 着床前期胚 / ZGA / 新規遺伝子 / 転写因子 / トランスクリプトーム / インプリンティング / DMR / 産仔数 |
Research Abstract |
本研究では、着床前期胚発生における胚性ゲノムの活性化(ZGA)や分化全能性の獲得などに係る分子機構の解明を目指した。マウス着床前期胚における遺伝子発現プロファイリングにより着床前期に特異的な発現が予想された新規遺伝子をin silicoに抽出した。まず、Krüppel-associated Boxを持つC2H2-zinc finger新規遺伝子(Kzpi)の発現および機能を解析した。Kzpiは、マウス着床前期の2細胞期から胚盤胞期の胚およびES細胞に発現することが明らかとなった。Kzpiノックアウト(KO)マウスは成獣まで発生し、生殖能も維持されていたが、有意な産仔数の減少を示し、Kzpiは着床後~胎生期に重要であると考えられた。そこで、Kzpi欠損ES細胞を用いてKzpiの機能を検討した。未分化マーカー遺伝子の発現解析、胚様体および奇形腫の作製による多分化能性評価では、Kzpi欠損ES細胞に異常は認められず、Kzpiは多能性幹細胞の維持に必須ではないと考えられた。しかし、遺伝子発現プロファイリングではインプリンティング遺伝子の発現異常を認めため、COBRA解析によりDNAメチル化可変領域 (DMR) のメチル化レベルを検討したところ、Kzpi欠損ES細胞では複数のDMRが低メチル化状態であった。さらに、次世代シーケンサーを用いたメチローム解析(PBAT)により、全CpGアイランド(CGI) のうちKzpi欠損細胞株で変化を認めたCGIは1%にも満たないものの、そのうち70%が既知・新規のDMRであることが明らかとなった。以上の結果より、Kzpiは初期胚におけるゲノムワイドな脱メチル化から、DMR特異的なメチル化維持に寄与する可能性が示唆された。さらにKzpi以外の着床前期胚特異的新規遺伝子についても、KOマウスを作成し、表現型を解析中である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] A medium-chain fatty acid as an alternative energy source in mouse preimplantation development.2012
Author(s)
Yamada M, Takanashi K, Hamatani T, Hirayama A, Akutsu H, Fukunaga T, Ogawa S, Sugawara K, Soga T, Umezawa T, Kuji N, Yoshimura Y, Tomita M.
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Journal Title
Scientific Reports
Volume: 2
Pages: 930
Peer Reviewed
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[Presentation] Metabolomic analysis of culture media by CE-TOF/MS suggests a medium-chain fatty acid as an alternative energy source of mouse preimplantation embryos.2012
Author(s)
Yamada M, Takanashi K, Hamatani T, Akutsu H, Fukunaga T, Ogawa S, Sugawara K, Okumura N, Chikazawa N, Kuji N, Umezawa A, Tomita M, Yoshimura Y.
Organizer
28th nnual meeting of the European Society of Human Reproduction and Embryology.
Place of Presentation
トルコ、イスタンブール
Year and Date
20120702-20120704
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[Presentation] 着床前期初期から発現し多分化能細胞に特異的に発現する新規転写因子Kzpiの機能解析2012
Author(s)
浜谷敏生, 山田満稔, 阿久津英憲, 小川誠司, 菅原かな, 奥村典子, 福永朝子, 井上治, 梅澤明弘, 久慈直昭, 青木大輔, 吉村泰典.
Organizer
第64回日本産科婦人科学会学術講演会
Place of Presentation
大阪
Year and Date
20120413-20120415
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[Presentation] 着床前期胚発生に関わる新規遺伝子Zfpiの発現解析2012
Author(s)
小川誠司, 浜谷敏生, 阿久津英憲, 山田満稔, 奥村典子, 菅原かな, 井上治, 福永朝子, 梅澤明弘, 久慈直昭, 青木大輔, 吉村泰典
Organizer
第64回日本産科婦人科学会学術講演会
Place of Presentation
大阪
Year and Date
2012-04-13
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