2012 Fiscal Year Annual Research Report
機能的スクリーニング法を用いた子宮体癌関連マイクロRNAの探索と核酸医薬への応用
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22390313
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
青木 大輔 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (30167788)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阪埜 浩司 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (70265875)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 癌 / ゲノム / 核酸 / microRNA / 抗癌剤感受性 |
Research Abstract |
【目的】microRNAは、癌の発症・進展・薬剤耐性とも大きく関わることが明らかになっている。我々は子宮体癌においてエピジェネティックに発現抑制される癌抑制型microRNAとしてmiR-34bを同定した。今回は、miR-34bと抗癌剤の併用による抗腫瘍効果を検討する。 【方法】ヒト子宮体癌由来細胞株(HEC-108、HEC-1B、KLE)に対し、段階的に希釈した抗癌剤(シスプラチン、アドリアマイシン、パクリタキセル)を作用させ、miR-34b添加時と非添加時で細胞生存率の変化を解析した。また、薬剤感受性試験(CD-DST法)にてmiR-34bを添加した際の各種抗癌剤に対する感受性変化を測定した。さらに、パクリタキセル抵抗性のHEC-1Bをヌードマウス皮下に移植し腫瘍を形成させた。マウスをパクリタキセル単独群、パクリタキセル+nega-miR群、パクリタキセル+miR-34b群の3群に分け薬剤を投与し腫瘍径を経時的に計測した。 【結果】シスプラチンおよびアドリアマイシンを作用させた時は、用いた3種の子宮体癌細胞株ともmiR-34b添加による細胞生存率の変化はなかった。しかし、パクリタキセルを作用させると全ての細胞株においてmiR-34b添加時に細胞生存率が低下した。CD-DST法による測定でも、miR-34b添加によるシスプラチンおよびアドリアマイシンに対する感受性への影響は認められなかった。しかし、miR-34b添加によりパクリタキセルの感受性は増強された。また、HEC-1Bのマウス皮下移植腫瘍に対し各薬剤を投与すると、28日目にはパクリタキセル+miR-34b群は他の群に比し有意に腫瘍径が縮小した。 【結論】癌抑制型microRNAであるmiR-34bは、子宮体癌においてパクリタキセルの感受性を特異的に増強させる可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)