2012 Fiscal Year Annual Research Report
超音波聴覚のメカニズムと最重度難聴者のための超音波補聴システムの実用化研究
Project/Area Number |
22390319
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
細井 裕司 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (80094613)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
添田 喜治 独立行政法人産業技術総合研究所, その他部局等, 研究員 (10415698)
西村 忠己 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (60364072)
下倉 良太 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (90455428)
松井 淑恵 奈良県立医科大学, 医学部, 研究員 (10510034)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 超音波補聴器 / 重度難聴者 / 語音明瞭度 / 純音閾値 / 聴覚 |
Research Abstract |
(1)超音波聴覚のメカニズムの同定 骨導超音波の聴取に外有毛細胞の働きが関係しているかどうか検討するため、シスプラチン(耳毒性物質)を用いた化学放射線法の治療前後で、可聴音及び骨導超音波の閾値にどのような変化が生じるか検討した。シスプラチンの投与により、純音聴力8 kHz、高周波聴力9-14 kHzの全ての周波数で有意な閾値の上昇を認めた。一方、骨導超音波では治療前後に閾値の有意な差は認められず、逆に慣れの影響で若干低下していた。可聴音の結果が示す様に多くの耳で外有毛細胞の障害が原因と考えられる閾値上昇が認められているにも関わらず、骨導超音波の閾値が上昇していなかった事を考慮すると、骨導超音波の聴取に外有毛細胞の働きが関与している可能性は低い。 (2)超音波補聴器の実用化の研究 骨導超音波補聴器は、マイクで入力した言葉によって超音波を変調し、振動子を通して利用者に伝える。この骨導超音波語音は、超音波特有の高音の中から語音を抽出して聴取しないとならないため、十分な訓練が必要である。そこで本研究は、最重度難聴者を対象に、骨導超音波補聴リハビリテーションを実施した。補聴器を用いた会話や朗読・歌唱訓練、リズム演奏などに加えて、単語了解度テスト、語音明瞭度テストを行い、骨導超音波補聴器装用による聞こえの改善やリハビリテーションの効果を測定した。最重度難聴者に骨導超音波補聴リハビリテーションを行った結果、選択肢やコンテクストといった事前のヒントがあれば、読唇なしに単語を弁別できることが分かった。また、補聴器から得られる聴覚の手がかりと、読唇で得られる視覚の手がかりを両方用いると、それぞれ単独の手がかりを利用するよりも高い語音明瞭度が得られた。またその語音明瞭度はリハビリ期間が経過するほど向上する結果が得られた。従って、リハビリを繰り返すことによって、言葉の弁別はより明瞭になる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(22 results)