2011 Fiscal Year Annual Research Report
難治性横紋筋肉腫の病態に基づいた新規診断・治療法の開発
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22390329
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
細井 創 京都府立医科大学, 医学研究科, 教授 (20238744)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
家原 知子 京都府立医科大学, 医学研究科, 講師 (20285266)
小野 滋 京都府立医科大学, 医学研究科, 講師 (00315962)
土屋 邦彦 京都府立医科大学, 医学研究科, 助教 (90381938)
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Keywords | 横紋筋肉腫 / 血清診断 / microRNA / miR-206 / 腫瘍マーカー / 分子標的療法 / 融合遺伝子 / PAX3-FKHR |
Research Abstract |
1.横紋筋肉腫の腫瘍マーカーの同定と患者血清による診断への応用 現在、横紋筋肉腫に血清や体液で測定可能な腫瘍マーカーは存在しない。我々は、積紋筋肉腫患児の血清中のmiR-206の発現レベルは、他の小児がん患児に比べて高く、感度1.0、特異度0.913と高い診断精度を示し、新規腫瘍マーカーになりうることを明らかにした。また、横紋筋肉腫の存在する体腔の体腔液(脳脊髄液や胸水)においても、miR-206の発現が亢進していることを明らかにした。さらに、横紋筋肉腫の治療後にmiR-206の発現の低下を認め、後に再発した症例では発現の再上昇を認めた。miR-206は、体液全般において、横紋筋肉腫の診断や病勢における腫瘍マーカーであることが明らかになった。 2.横紋筋肉腫の病態解明に基いた新規分子標的治療薬の開発 胞巣型横紋筋肉腫の5年生存率は50%以下で予後不良である。我々は、胎児型横紋筋肉腫自験例に認めたキメラ遺伝子PAX3-NCO42と、胞巣型横紋筋肉腫に認めるキメラ遺伝子PAX3-FKHRと比較して検討を行った。PAX3-NCO42とPAX3-FKHRをマウス筋芽細胞に強制発現させ比較したところ、両遺伝子共に増殖を促進し、分化を抑制することを明らかにした。さらに、発現アレイを用いた解析より、両遺伝子に共通して発現の上昇している遺伝子を同定しており、これに対する阻害剤を用いて抗腫瘍効果の確認を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
横紋筋肉腫の腫瘍マーカーの同定については、miR-206という新規腫瘍マーカーの同定に成功しており、順調に進展している。新規分子標的治療薬の開発については、阻害剤候補を同定しており、これも順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
横紋筋肉腫の腫瘍マーカーの同定については、今後、多数例での検討を行い、miR-206の腫瘍マーカーとしての有用性のvalidationを行う。新規分子標的治療薬については、昨年度までに同定した阻害剤候補のin vitro、in vivoでの、横紋筋肉腫に対する抗腫瘍効果を検討し、臨床応用への可能性を探求する。
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