2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22390337
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
磯谷 栄二 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (90251529)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大友 康裕 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (40176946)
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Project Period (FY) |
2010-10-20 – 2013-03-31
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Keywords | 敗血症 / DIC / トロンボモジュリン / アンチトロンビンIII / 内皮細胞障害 / 他臓器不全 |
Research Abstract |
敗血症に伴う多臓器不全は、虚血再灌流による内皮細胞障害が原因である。敗血症に伴う多臓器不全の治療では、血行動態の改善・感染巣のコントロールに加えて、内皮細胞障害に対する治療方法が必要である。内皮細胞障害による血栓形成の主たる原因物質はトロンビンであり、トロンビンの制御は内皮細胞機能を維持するには不可欠である。内皮細胞上には内因性のトロンボモジュリンとアンチトロンビンによるトロンビンの制御機構が存在するが、敗血症ではこれらの制御機構が破綻することで、さらなる内皮細胞障害を惹起する。また、トロンボモジュリンとアンチトロンビンには抗炎症効果も期待されている。本研究では、重症敗血症患者においてトロンビン制御機構を回復させることで、抗炎症効果を惹起し転帰の改善につなげることを目的とする。 臨床研究 敗血症性DICの患者に対して、トロンボモジュリンアルファのランダム化試験を施行中である。現在までにトロンボモジュリンアルファ投与群18例・非投与群24例エントリーされている。中間解析を行ったところ、投与群では急性期DICスコアは有意に早期改善した。特に血小板数は、非投与群で一旦低下した後に回復傾向に転じるのに対して、投与群では投与直後から血小板数の有意な増加がみられる。また、炎症反応においても、非投与群で一旦悪化した後に改善傾向に転じるのに対して、投与群では投与直後から炎症反応の改善がみられる。これらの結果はトロンボモジュリンアルファの有する抗DIC作用と抗炎症作用に他ならない。 基礎研究 マウスエンドトキシンチャレンジモデルの急性肺障害に対するトロンボモジュリンアルファおよびアンチトロンビンIIIの抗炎症効果を確認する目的で開始した。現在急性肺障害が再現性をもって出現することを確認したところであり、、いまだ薬剤投与の効果判定には至っていない。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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