2011 Fiscal Year Annual Research Report
骨軟骨幹細胞の初期分化に関わる転写制御ネットワークの解明
Project/Area Number |
22390340
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
船戸 紀子 東京医科歯科大学, 医歯学研究支援センター, 講師 (10376767)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 正孝 東京医科歯科大学, 医歯学研究支援センター, 教授 (30180392)
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Keywords | bHLH型転写因子 / T-box型転写因子 |
Research Abstract |
骨芽細胞や軟骨細胞は、共通の骨軟骨幹細胞からそれぞれの前駆細胞を経て分化する。本研究では、骨軟骨幹細胞の初期分化の分子機構の解明に向けて、頭蓋顎顔面骨の骨軟骨幹細胞の分化決定に関わる転写因子群と転写制御ネットワークを形成する分子を、Physical interaction(タンパク質相互作用)およびGenetic interaction(転写調節制御作用)の二つの側面から網羅的に解析し、同定されたinteractionについて機能解析を行うことを目的としている。 1.骨軟骨細胞におけるbHLH型転写因子とタンパク質相互作用する遺伝子の同定・機能解析 ヒト軟骨細胞のcDNAライブラリーを用いた酵母ツーハイブリッド法にて、bHLH型転写因子Hand2と相互作用する分子を同定し、機能解析を行った。機能がほとんど未知であり、in vitroにて骨芽細胞の増殖を制御する可能性がある分子を見いだした。現在、Hand1およびHand2の遺伝子改変マウスを用いて、個体レベルで各組織における機能解析を行っている。 また、bHLH型転写因子とin vitroにてクロストークするが、個体にて機能が未知である遺伝子に対し、遺伝子改変マウス作製のためのベクターを作製予定である。 2.骨軟骨細胞においてT-box転写因子とタンパク質相互作用する遺伝子の同定・機能解析 酵母ツーハイブリッド法にて、T-box転写因子と相互作用するコファクターを同定した。 また、骨軟骨幹細胞特異的にT-box転写因子の発現をノックアウトし、個体レベルにて骨軟骨の表現型の解析を行っている。興味深い表現型については、そのメカニズムを解析するため、in vitroにて裏付け作業を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
bHLH型転写因子の解析については、当初の予定に加え、個体レベルにまで解析範囲の幅を広げて研究を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
T-box転写因子の結果については、論文作成中である。 bHLH型転写因子の解析については、当初の予定に加え、遺伝子改変マウスの解析範囲の幅を広げて研究を行っている。 また、bHLH型転写因子とin vitroにてクロストークするが、個体にて機能が未知である遺伝子に対し、遺伝子改変マウス作製のためのベクターを作製予定である。
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Research Products
(3 results)