2011 Fiscal Year Annual Research Report
エンドサイトーシス制御を基盤とした新しい感染制御法の開発
Project/Area Number |
22390354
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Research Institution | National Center for Geriatrics and Gerontology |
Principal Investigator |
松下 健二 独立行政法人国立長寿医療研究センター, 口腔疾患研究部, 部長 (90253898)
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Keywords | Porphyromonas gingivalis / 上皮細胞 / Rab-5 / ICAM-1 / エンドサイトーシス / 持続感染 |
Research Abstract |
【目的】歯周病関連細菌Porphyromonas gingivalis(P.gingivalis)が細胞内へ侵入することにより、様々な細胞機能障害等を引き起こすことが報告されている。しかし、詳細な細胞内侵入メカニズムは明らかにされていない。細菌の侵入経路としてはエンドサイトーシスがあり、その早期経路において低分子Gタンパク質のRab5は重要な制御因子として知られている。Rab5には活性型と不活性型が存在し、この活性変化により高度にエンドサイトーシスが制御されている。そこで本研究では、Rab5に着目し、歯肉上皮細胞内へのP.gingivalisの侵入機構を検討した。また、本年度は、同分子とICAM-1との相互作用とエンドサイトーシスとの関連性について詳細に検討した 【材料および方法】Ca9-22細胞とP.gingivalis ATCC 33277株を共培養した。その後、蛍光免疫染色によりRab5およびICAM-1とP.gingivalisの細胞内局在を観察した。また上記共培養後、塗抹法により細胞内へ侵入したP.gingivalisの菌数を定量した。さらに、Rab-5とICAM-1との相互作用をWestern blot法で解析した。 【結果および考察】TNF-α刺激したCa9-22細胞培養系にP.gingivalisを感染させたところ、Rab5とともにICAM-1と同菌との共局在が細胞内で認められた。また、Rab-5とICAM-1が相互作用することが、western blot解析から明らかになった。また、Rab-5のknock-downおよびICAM-1中和抗体により、P.gingivalisの細胞内侵入が抑制されたことから、Rab5とICAM-1は、共同してP.gingivalisの歯肉上皮細胞への侵入に関与していることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画では、平成23年度までに、Rab5およびその関連因子によるエンドサイトーシス制御の可能性を明らかにすることを目標としていたが、Rab5による制御の可能性とともにICAM-1による制御の可能性を明らかにすることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度明らかになった、Rab5およびICAM-1を標的としたエンドサイトーシス制御の可能性をマウスモデルによって実証することを本年度の目標とする。
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[Journal Article] Valproic acid increases susceptibility to endotoxin shock through enhanced release of HMGB12011
Author(s)
Sugiura S, Ishihara Y, Komatsu T, Hagiwara M, Tanigawa N, Kato Y, Mizutani H, Kawahara K, Maruyama I, Noguchi T, Matsushita K
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Journal Title
Shock
Volume: 36
Pages: 494-500
DOI
Peer Reviewed
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