2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22390359
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
前田 英史 九州大学, 大学病院, 講師 (10284514)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤峰 昭文 九州大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (00117053)
和田 尚久 九州大学, 大学病院, 講師 (60380466)
門野内 聡 九州大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (30609558)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 歯根膜 / 4-META/MMA-TBBレジン / カルシウム / ハイドロキシアパタイト |
Research Abstract |
現在臨床で使用されているインプラント体に代わって、より天然歯に近い歯根膜組織を有した次世代型インプラント体の開発を目的とした。 私たちは4-META/MMA-TBBレジンに生体親和性があることを以前報告しており、さらに本研究において、カルシウム刺激が、当研究室で樹立した2種類の未分化なヒト歯根膜細胞株の増殖と骨系細胞への分化誘導作用があることを明らかにしたことから、CaCl2添加型4-META/MMA-TBBレジン(Ca/SB)を作製した。その結果、10 w/w% CaCl2を含有した同レジン(10%Ca/SB)には、カルシウムならびにリンの存在下で、その表層にハイドロキシアパタイト沈着効果があり、さらにヒト歯根膜細胞との培養により、増殖および骨系細胞への分化誘導があることを明らかにした。加えて、10%Ca/SB周囲では、歯根膜細胞によるBMP2の発現が亢進し、細胞はレジンに対して垂直方向に延びた像を呈し、歯根膜様の構造が観察された。つぎに同レジンをラット脛骨窩洞(径1.5ミリ)内への填入して、4ヶ月には同レジンの周囲に骨形成が観察されたが、生体内では歯根膜様組織形成は観察されなかった。 そこで、ハイドロキシアパタイト円柱(径1ミリ)上に生着させた1-11細胞株ならびに1-17細胞株を、ラット脛骨骨窩洞内に移植した結果、4週間後にアパタイト周囲に、これらの細胞株由来の骨様硬組織形成とその周囲に歯根膜様線維組織の形成が観察された。つぎに同ラットの上顎右側第1臼歯を抜歯して2週後、抜歯窩が治癒した部位に、細胞株が生着したアパタイトを埋入した。4週間後、埋入したアパタイト周囲に骨から伸張した歯根膜様線維組織の形成が認められた。 以上より、ハイドロキシアパタイトと未分化な歯根膜細胞との移植によって歯根膜様組織を有した人工歯根を具現化可能な結果と手段が得られたと考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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