2011 Fiscal Year Annual Research Report
ナノレベル骨微細構造解析によるインプラント荷重条件の解析
Project/Area Number |
22390368
|
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
澤瀬 隆 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (80253681)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 恭明 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (80253673)
|
Keywords | 歯学 / バイオメカニクス / X線回折 |
Research Abstract |
本研究は、骨組織ハイドロキシアパタイト結晶の配向性に着目し、インプラント周囲骨の微細構造を意識したナノレベルの質的解析を行うことで、適正な量あるいは時期の荷重は、それに順応する再配向をもたらし、また過度の荷重に対しては、配向性の乱れが生じ、結果として骨吸収を引き起こすという仮説を立て、バイオメカニカルな視点から材料工学的手法で、インプラント周囲骨と力学機能の相関を解明することを目的としている。 本年度は、荷重時期の違いによるインプラント周囲骨c軸配向性解析を、家兎30羽を用いて行い、荷重時期として、インプラント埋入と同時に加重を付加する「即時荷重群」、埋入4週間後から荷重を付加する「待時荷重群」を設定し、比較検討を行った。荷重試験終了後、μCT撮像ならびに標本作製を行い、待時荷重群にインプラント周囲の旺盛な骨形成を確認している。研磨標本における骨形態計測結果においても,待時荷重の方が有意に高い骨接触率を示した。現在薄切試料についてX線回折によるc軸配向性の解析結果を集計、評価を行っているところである. また併せて[実験3]として、より臨床に近いモデルとしてビーグル犬顎骨を被験部位とした荷重実験のため,あらかじめ前臼歯部の抜歯を行ったうえで、通法に従い両側下顎骨に4本ずつのインプラントを埋入したところである。治癒期間が経過し次第、インプラントの埋入-荷重試験へと進める。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究目的と研究計画にしたがって実験を行い、その結果得られたデータに基づいて順調に仮説の検証が行えているため。
|
Strategy for Future Research Activity |
研究は順調に進行しており,特段の問題点はない. 本年度より結果の公表を学会ならびに学術雑誌に行う予定である.
|