2011 Fiscal Year Annual Research Report
多光子顕微鏡によるLIVEイメージング:生きた口腔で細胞膜修復装置を明らかにする
Project/Area Number |
22390374
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
三宅 克也 香川大学, 医学部, 准教授 (30219745)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉山 昌宏 岡山大学, 歯学部, 教授 (10201071)
深井 直実 奥羽大学, 歯学部, 教授 (60134681)
松田 知栄 独立行政法人産業技術総合研究所, 脳神経情報研究部門, 主任研究員 (50344099)
田中 享 城西大学, 薬学部, 助教 (60217049)
江上 洋平 香川大学, 医学部, 助教 (80432780)
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Keywords | 細胞膜修復 / 細胞膜損傷 / 膜融合 / 二光子レーザー / ライブイメージング / 小胞輸送 / MICAL / アネキシン |
Research Abstract |
本研究は,生きたマウスの口腔内細胞を用い,多光子レーザーによって細胞膜を傷つけ,LIVEイメージングによって細胞膜修復装置のリアルタイムの働きを明らかにすることを目的としている.この方法によって,生理的条件下での細胞膜修復装置に組み込まれているタンパク質の動きと連携プレイが明らかにされることが期待されている. これまでの実験により,GaAsP搭載型高感度多光子レーザー顕微鏡により,損傷した細胞膜修復時の様子をより詳しく解析することができた.GFP標識された培養細胞内のタンパク質,Dysferlin, MG53, Anmexin-A1, -A2, -A4, -A5, A7およびMICAL-1の膜修復のための素早くダイナミックな動きのLIVEイメージングに成功した.分離筋線維または分離筋束内の膜修復の様子も詳しく解析することができ,今まで不可能であった損傷部に融合する素早い小胞の動きの撮影することもできた. これらの結果はJain Foundationおよび顕微鏡学会シンポジウムにシンポジストとして招かれ発表した.また日本解剖学会などでも報告した,この方法の発展的実験結果として,筋ジストロフィー関連タンパク質と細胞膜修復装置、ならびに関連疾患との関わりを明らかにでき,筋ジストロフィーモデルマウスおよび患者iPS細胞由来筋線維を用いて病気治療に生かせる可能性も見えて来た.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
二光子レーザーの取り扱いは大変難しいが,本学に設置したGaAsP(高感度検出器)を搭載した多光子レーザー顕微鏡システムは,二光子レーザー(カメレオン2)が不良のため3回取り替えた後,やっと順調に稼働し始めた.結果も順調に出始め,Jain Foundationや顕微鏡学会シンポジウムにおいてもシンポジストとして招かれ発表した。
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Strategy for Future Research Activity |
多光子レーザー顕微鏡システムを設置して,ようやく順調に稼働し始めたので,本年度は遺伝子導入した生きたマウスを顕微鏡下におき,、GFP標識された口腔内細胞内のタンパク質、Dysferlin, MG53, Annexin-A1, -A2, -A4, -A5, A7およびMICAL-1などの細胞内におけるダイナミックなLIVEイメージングに挑む予定である.この方法の発展的実験結果として,筋ジストロフィー関連タンパク質と細胞膜修復装置、ならびに関連疾患との関わりを解明し,筋ジストロフィーモデルマウスおよび患者iPS細胞由来筋線維を用いて病気治療に生かせる可能性も探りたい.
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Research Products
(5 results)