2012 Fiscal Year Annual Research Report
口腔癌診断のための病巣集積型ナノバブルと高周波超音波を用いた画像診断法の開発
Project/Area Number |
22390378
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
森 士朗 東北大学, 大学病院, 講師 (80230069)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 口腔癌 / ナノバブル / 超音波 / 転移モデル / リンパ節転移 / 腫瘍血管 / リンパ管 / 画像診断 |
Research Abstract |
本研究の目的は、口腔癌の診断のためのナノバブルと高周波超音波を用いたリアルタイム画像診断システムを開発することである。これまで我々は、臨床での画像診断にも転用できる高周波超音波画像解析装置の診断精度を評価するために、ヒトと同等の大きさのリンパ節腫脹を示す近交系マウスを樹立し、このマウスを用いたリンパ節転移モデルの病態を詳細に検討してきた。その結果、このリンパ節腫脹マウスのリンパ節にルシフェラーゼやGFP遺伝子を恒常的に発現する腫瘍細胞株を接種することにより、その下流のリンパ節への転移の形成過程を画像として捉えることが可能であることが明らかとなった。平成24年度においては、新たなルシフェラーゼ発現転移モデル腫瘍細胞株を樹立し、我々が樹立したリンパ節転移モデルマウスでの転移病巣の形成過程を生体発光イメージング法およびナノバブルと高周波超音波を用いた超音波イメージング法にてリアルタイムで解析し、さらに経時的にマイクロCTによる画像解析や病理組織学的解析を行うことにより、ナノバブルを用いた造影高周波超音波画像と実際のリンパ節転移病巣の組織構築の整合性を検証した。その一方で、このリンパ節転移モデルマウスを用いて、上流のリンパ節内に蛍光色素や超音波造影剤としてのナノバブルを注入した場合のリンパ節内の圧力上昇にともなう輸出リンパ管への蛍光色素や超音波造影剤の流出特性を解析し、ナノバブルと高周波超音波解析装置を用いて描出した画像を解析することにより、リンパ節転移を形成するリンパ管ネットワークの描出がリアルタイムで可能であるかどうかを検討した。以上の研究の結果、ナノバブルは転移リンパ節においては、EPR効果により腫瘍血管周囲に漏出、集積する可能性も明らかとなり、ナノバブルと高周波超音波を用いた画像解析がリンパ節転移病巣を描出する上で極めて有用であることが明らかとなった。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|