2010 Fiscal Year Annual Research Report
即時調製した脂肪由来幹細胞組み込み型遺伝子活性化基質による顎骨の再生
Project/Area Number |
22390387
|
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
朝比奈 泉 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (30221039)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
住田 吉慶 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (50456654)
小守 壽文 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (00252677)
西村 正宏 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (00294570)
|
Keywords | 脂肪由来間葉系幹細胞 / 即時移植 / 遺伝子活性化基質 / プラスミド遺伝子導入 / Runx II / BMP |
Research Abstract |
本研究の目的は、培養操作を経ずに脂肪組織から採取した間葉系幹細胞を、硬組織を誘導するたんぱく質の遺伝子を組み込んだ基質と共に移植し、骨組織を再生する技術を開発することにある。 その第一段階として、ヒト頬脂肪体をコラゲナーゼで処理を行い単離した細胞を培養・増殖し、これをリン酸カルシウムの基質と共にヌードマウス背部皮下へ移植した。この際。培養期間中にBMPたんぱく質を作用させ、骨芽細胞への誘導を行った群では、旺盛な骨誘導が見られたが、骨芽細胞分化誘導を行わなかった対照群では、骨組織の形成は認められなかった。次に、ヒト頬脂肪体をコラゲナーゼで処理を行い単離した細胞を、培養操作を経ずに直接移植した。この際、担体に少量のBMPたんぱく質を添加しておき移植したものに骨組織の形成が認められた。BMPを添加しない対照群では骨形成は見られなかった。担体にBMPを添加し、細胞を加えなかったものには、僅かに骨組織の形成が見られた。これらの結果から、BMPのシグナルがあれは、培養操作を経ずに脂肪組織から採取した幹細胞を直接移植をしても骨形成がなされることが分かった。 一方、本研究のもう一つのテーマである遺伝子活性化基質の調整のために、GFPを組み込んだプラスミド遺伝子の、ラット脂肪由来MSCへの導入を試みた。In vitroではエレクトロボレーション法が最も効率よく、約50%の細胞に導入できることが分かった。次に、RunxlI,BMP4遺伝子を組み込んだプラスミドを作成し、これを脂肪由来MSCに導入することによって、in vitroで骨芽細胞への誘導が可能であるか検討中である。
|
Research Products
(2 results)