2012 Fiscal Year Annual Research Report
チューイングによる小児期の母胎ストレス性神経認知回路の賦活と再生
Project/Area Number |
22390395
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Research Institution | Seijoh University |
Principal Investigator |
久保 金弥 星城大学, リハビリテーション学部, 教授 (00329492)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東 華岳 岐阜大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (20273146)
飯沼 光生 朝日大学, 歯学部, 准教授 (70184364)
小野塚 実 神奈川歯科大学, 歯学部, 名誉教授 (90084780)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | チューイング / 母胎ストレス / 空間認知能 / 情動行動 / 神経細胞新生 / コルチコステロン / 神経細胞成長 / カテコールアミン |
Research Abstract |
拘束ストレスを負荷した妊娠マウスでは視床下部でのバソプレッシンの発現量が増加し、血中コルチコステロン濃度が顕著に上昇した。一方、拘束ストレス負荷中の母体マウスにつまようじを噛ます(チューイング)と視床下部におけるバソプレッシンの発現量が低下し、血中コルチコステロン濃度の上昇も抑制された。 拘束ストレスを受けた母体から生まれた仔マウスでは海馬CA3領域の錐体細胞の樹状突起の成長が抑制されていたが、拘束ストレス中にチューイングさせた母体から生まれた仔マウスでは海馬錐体細胞の樹状突起がほぼ正常な成長像を示した。 拘束ストレスを被った母体から誕生した仔マウスではカテコールアミン系ニューロンの発現が障害されたが、拘束ストレス中にチューイングを行わせた母体から生まれた仔マウスではカテコールアミン系ニューロンの発現障害が抑制された。 拘束ストレスを受けた母マウスから生まれた仔マウスでは海馬におけるNeurogenesisが障害されたが、チューイングを行わせた母マウスから生まれた仔マウスでは正常なNeurogenesisが認められた。 以上の結果から、妊娠ストレス中の母体にチューイングを行わせると、ストレス性に活性化されるHPAaxis系の働きが抑えられ、母体の血中コルチコステロン濃度の上昇が抑制される結果、胎児の神経系の成長障害も抑制されるものと考えられる。母体におけるチューイングは、母体のストレス回避効果だけではなく、新生仔の神経系の発達障害の抑制にも繋がる可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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