2012 Fiscal Year Annual Research Report
歯周炎で誘導される動脈硬化の自己免疫疾患様病態の解明と経口免疫寛容による制御
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22390398
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
落合 智子(栗田智子) 日本大学, 歯学部, 准教授 (20130594)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大口 純人 日本大学, 歯学部, 准教授 (30366611)
小方 頼昌 日本大学, 歯学部, 教授 (90204065)
橋爪 智美 日本大学, 歯学部, 助手 (50419785)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 歯周病 / 動脈硬化 / 自己免疫疾患 / 経口免疫寛容 |
Research Abstract |
1.①高脂肪食で長期飼育したC57/BL6マウスにP. gingivalis GroEL (HSP60)を皮下注射し、抗体価、動脈硬化進展度等を測定した。その結果、GroEL免疫マウスでは抗GroEL抗体価やHSP60抗体価が上昇したが、初期の動脈硬化病変はP. g.感染マウスと比較して著しく低下していた。GroEL免疫マウスは血清MCP-1及び大動脈病変部でのCD40/40LやLOX-1発現の増加を認めたが血清CRPレベルには影響しなかった。②ヒトHSP60ペプチド(VQDVANNTNE)と相同性を有するP. g. HSP60ペプチド(VKEVASKTND)を兎に免疫して得られた抗ペプチド抗体をApoE欠損マウスに単独投与したところ初期の動脈硬化病変はほとんど認められなかった。2. J774A.1に対する酸化LDL/β2GPI複合体のスカベンジャーレセプター又はTLRを介した取り込みは、歯周病原菌ペプチドに対する抗ペプチド抗体存在下で促進されなかった。3. P. g. HSP60ペプチドをApoeshlマウスに経口、経鼻又は舌下投与した後、P. g.感染を行い経粘膜免疫寛容の誘導を確認した。その結果、①動脈硬化進展度は免疫マウスで著しい低下が認められ、更にoxLDL,CRP, MCP-1の顕著な低下が認められた。②舌下、経口、経鼻免疫いずれにおいても抗体価の上昇が認められた。舌下免疫においては血中IL-10及びIFNγが増加したが、T細胞サブセット解析においてはFoxp3+ T細胞の増加は認められず、IL-10+Foxp3- T細胞やIFNγ+Foxp3- T細胞の増加が認められた。 以上の結果からGroELや自己抗原の増加が動脈硬化憎悪に影響している可能性が示唆された。更にTr1型制御性T細胞の関与が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(24 results)