2011 Fiscal Year Annual Research Report
オンライン学習と電子メール相談による子宮頸がんに対するリスクコントロールの促進
Project/Area Number |
22390427
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
稲吉 光子 北里大学, 看護学部, 教授 (60203212)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 直子 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (30327978)
茶園 美香 慶應義塾大学, 看護医療学部, 准教授 (10269516)
新藤 悦子 慶應義塾大学, 看護医療学部, 准教授 (20310245)
熊田 奈津紀 北里大学, 看護学部, 助手 (50614187)
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Keywords | 子宮頸がんリスクコントロール / 予防ワクチン接種 / 子宮頚がん検診 / transtheoretical model / Moodle / オンライン学習 / 電子メール相談 / 中国の看護系大学生 |
Research Abstract |
本年度に実施した研究は、以下の2つの成果に要約される。 1.中国での子宮頸がんに関する教育的介入研究による成果 すでに作成されていた日本語ホームページを中国の研究協力者が中国語版に翻訳して、教育的介入コンテンツを作成した。研究デザインは事前調査と事後調査を用いるquasi-experimental designとした。研究の概念枠組みにtranstheoretical modelが用いられた。研究参加者は中国の看護系大学生80人で、有効回答を得られた介入群29人、コントロール群23人を質問紙調査、自由記述文、電子メールによる学習支援内容の分析をおこなった。結果として、事前調査では両群間の属性の有意差はなく、基本特性は同等であった。事後調査として、有意差のあったのは、「子宮頸がんの年代別発症順位」(p=.001)のみであった。介入群では「自己効力感」に「周りの人と相談した」と回答した者が介入前後で有意に増加した(p=.000)。自由記述文の質的分析では、子宮頸がんの予防には<定期検診と予防ワクチン接種>という基本的な理解から<地域での子宮頸がん重視>をする社会への視点までに認識が広がったと考えられる。本研究において、介入群はコントロール群に比べ、インターネット上の教育介入を通じて、子宮頸がんおよびその予防に関する知識の有意な変化が認められた。 2.Transtheoretical modelに基づいた子宮頸がんリスクコントロールのシステム構築 中国で実施した研究から、子宮頸がんの予防ワクチン接種と検診の2項目について、対象の変化ステージ別に対応させたインターネット上の介入方法を明確にした。これに基づいて、ステージ別のオンライン学習コンテンツを作成した。Moodleサーバに学習機能、アンケート機能などが設定された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
・予測された研究成果が得られ、学会発表ができたため ・研究分担をして定例会がもたれているため
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Strategy for Future Research Activity |
・年度初めに研究分担をして、定例会をもって進ちょく状況を確認する。 ・メール会議による問題点の討議や情報共有に努める。 ・オンライン学習のためのMediasite liveの撮影は北里大学病院情報基盤センター映像情報課の協力を得る。 ・オンライ学習などメデイアテクノロジーについてはアテイン株式会社と契約を結び、研究を進める。 ・データ収集は9月から開始できるように、研究計画書を作成し、大学の研究倫理審査委員会の承認を得る。
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