2011 Fiscal Year Annual Research Report
ファミリーセンタードケアに基づいた新生児終末期ケアのための教育プログラムの開発
Project/Area Number |
22390430
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
横尾 京子 広島大学, 大学院・保健学研究科, 教授 (80230639)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤本 紗央里 広島大学, 大学院・保健学研究科, 講師 (90372698)
村上 真理 広島大学, 大学院・保健学研究科, 助教 (10363053)
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Keywords | 終末期ケア / 新生児 / ファミリーセンタードケア / 教育プログラム / NICU |
Research Abstract |
本研究目的は、ファミリーセンタードケア(以下、FCC)に基づいた新生児終末期ケアのための教育プログラムを開発することである。 平成23年度の計画は、1)前年度に実施した調査結果の公表、2)教育プログラム(案)作成、3)教育プログラムの評価表とインタビュー資料の作成、4)来年度の実施企画であった。 計画1)については、調査結果から、「FCCという理念を実践化する方法がわからない」「終末期にある新生児の両親の思いを聴くことは苦手」「新生児の終末期ケアに関する系統的知識が十分でない」「スピリチュアルケアが実施できていない」等の課題が明らかになった。本調査結果の一部は日本DC研究会セミナーで公表し、FCCという理念を新生児終末期ケアに活かすうえでの示唆を得た。また、日本新生児看護学会誌に投稿中である。 計画2)については、少人数(1回につき参加者15名程度)による2日間集中型(8時間/日)プログラムとし、講義10時間・事例検討とロールプレイ6時間とし、内容はFCC・新生児終末期のケアステージ・新生児の疼痛管理とコンフォートケア・親の意思決定のサポート・死別のサポートとした。 計画3)については、実施直前と直後は認知レベルの評価とし、新生児終末期ケアの知識・状況分析や問題対処法、3ヶ月後の評価は参加者によるフォーカスグループインタビューとし、臨床実践での行動および認識の変化、当該事例の対処等とした。 計画4)については、本年8~9月に広島大学で同じプログラムを2回実施する予定である。参加者は、ホームページに掲載し広く募る予定であった。しかし専門家からの助言により、参加者の背景をできるだけ均質にするため新生児集中ケア認定看護師とすることになった(代表者に依頼)。 平成24年度の計画は、1)教育プログラムの実施と評価、2)評価結果および専門家からの助言によるプログラムの完成、3)報告書の作成および公表の準備である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請時の計画は、参加者募集の方法を除き、重要部分は修正することなく進められたこと、また、申請者は本研究に密接に関連する研究課題である「看護師・医師からみたNICUにおけるスピリチュアリティの問題に関する研究(挑戦的萌芽研究)」を併行して取り組んでおり、インタビューを通して有用な情報が得られたことも考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度の重要な計画は、教育プログラムの実施と評価である。申請者および分担者は、これまでに「周産期ファミリーケアの実践教育プログラムの開発(平成19~20年度、萌芽研究)」を経験しており、本研究の教育プログラムの実施と評価は順調に進むものと考えられる。
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Research Products
(1 results)