2012 Fiscal Year Annual Research Report
患者・家族を対象とした精神看護介入のニーズ分析とプロトコール開発
Project/Area Number |
22390445
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
野末 聖香 慶應義塾大学, 看護医療学部, 教授 (10338204)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇佐美 しおり 熊本大学大学院, 生命科学研究部, 教授 (50295755)
安藤 幸子 神戸市看護大学, 看護学部, 教授 (80285353)
上野 恭子 順天堂大学, 医療看護学研究科, 准教授 (50159349)
福田 紀子 慶應義塾大学, 看護医療学部, 専任講師 (50611050)
石井 美智子 慶應義塾大学, 看護医療学部, 助教 (10583304)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 精神看護専門看護師 / プロトコール / 介入研究 / ランダム化比較試験 / 統合失調症 / 行動マネジメントプログラム / リエゾン精神看護 / 抑うつ |
Research Abstract |
本研究の目的は、専門性の高い看護師(精神看護専門看護師)が裁量範囲を拡げて担いうる介入の内容を特定し、介入プロトコールの開発および評価を行うことである。平成24年度は2つの介入プロトコールの開発と評価を行った。 1.統合失調症患者の「幻聴に対する行動マネジメントプログラム」 研究対象は救急・急性期治療病棟、急性期治療病棟の統合失調症患者83名(介入群42名、対照群41名)である。介入群はBuccherriらが開発した幻聴に対する行動マネジメントプログラムを、精神看護専門看護師が2回/週、計10回集団で実施した。対照群は病棟看護師が心理教育を1回/週、計5回、集団で実施した。介入前・終了後・終了3か月後・6か月後の時点における幻聴の程度や内容、特性、不快さ、幻聴への対処行動を指標とし、ランダム化比較試験の結果、両群とも終了時、幻聴特性、幻聴の不快度は改善していたが、終了3か月後・6か月後は介入群の方が有意に改善し、外来への移行率も高かった。 2.「化学療法を受ける患者のうつ傾向改善のためのケアプロトコール」 対象者は化学療法を受ける入院患者でPHQ-9が5~14のうつ傾向のある71名(介入群34名、対照群37名)である。介入群は、精神看護専門看護師によるケアプロトコールにそった介入を4回実施した。対照群は心理教育パンフレットを各自で読んでもらった。ランダム化比較試験による介入前後のPHQ-9、HADS、SF-8得点の比較から、両群ともにPHQ-9、HADSは有意に改善していたが、介入前後のPHQ-9得点差は、介入群の方が有意に改善していた。介入群はSF-8全項目が有意に改善していたが、対照群は身体機能、活力に改善がなかった。以上のことから、本研究において開発した精神看護専門看護師によるケアプロトコールの有効性が確認された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)