2010 Fiscal Year Annual Research Report
12-13世紀の東方ビザンティン美術と西欧中世美術の相互の影響関係の研究
Project/Area Number |
22401020
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Section | 海外学術 |
Research Institution | Wako University |
Principal Investigator |
永澤 峻 和光大学, 表現学部・総合文化学科, 教授 (20130859)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
益田 朋幸 早稲田大学, 文学大学院, 教授 (70257236)
児嶋 由枝 上智大学, 文学部, 准教授 (70349017)
小野 迪孝 東海大学, 教養学部, 教授 (30169338)
瀧口 美香 明治大学, 商学部, 准教授 (80409490)
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Keywords | 美術史 / 美学 / 西洋史 / 東洋史 / 考古学 |
Research Abstract |
平成22年度における本研究は、初年度にあたっていたため、前半の時期において、代表者(永澤)と研究分担者(4名)とが、それぞれの従来の海外フィールドについての報告を行い、後半の時期において、今回の研究の目的と実施計画の中でも、各自の現時点での重要だと考える課題に応じて、全員が短期の海外出張に出た。研究責任者の永澤は、一西欧の12~13世紀の東西中世美術の交流の媒介として重要な、象牙浮き彫りや七宝(エマイユ,などの小工芸品の調査のために、パリ、ロンドン、ブリュッセルの美術館と博物館を訪ね、調査を行った。また、4名の研究分担者のうち、益田は、ビザンティン写本挿絵群のチェックを行うため、ギリシャのテサロニキの総主教座付属教父学研究所所蔵のマイクロフィルムを調査し、児嶋は、1200年様式のモニュメンタルな彫刻をチェックしたうえで、イタリアの研究者たちと討議するため、パルマ、フィデンツァ、フィレンツェでの調査を行った。小野は、12~13世紀の東方ビザンティン壁画との図像・様式の関運性という点で重要な、イタリアのシエナ大聖堂下堂の壁画を調査し、帰国後にこの壁面群の現状を確認するための見取り図の作成をおこなった。瀧口は、西欧の12~13世紀の東・西中世め交流を示すと考えられる、ロンドンの大英図書館所蔵の12~13世紀の英仏の詩篇写本群を調査し、資料収集をはかった。これらの調査の後、それぞれの担当者が各自の重要と考える視点から、プライマリーなかたちでの調査報告を行い、一次年度(平成23年度)において重点的に行うべき調査対象を絞ってゆき、今後行うべき調査の目的の明確化をはかった。
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Research Products
(3 results)