2011 Fiscal Year Annual Research Report
米国による対日文化政策に関するコンデ資料の調査研究
Project/Area Number |
22401024
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Research Institution | Kyoto Seika University |
Principal Investigator |
小泉 真理子 京都精華大学, 公私立大学の部局等, 講師 (60468527)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱野 保樹 東京工科大学, メディア学部, 教授 (90138157)
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Keywords | 文化政策 / 日本:アメリカ / デヴィッド・コンデ / 連合国総司令部(GHQ) |
Research Abstract |
資料を所蔵しているブリティッシュ・コロンビア大学との調整、スキャン作業の試行は前年度に終了したため、本格的に資料のデジタル化作業を行うとともに、関連の調査も実施した。詳細は下記の通りである。 【スキャン作業の実施】将来、本資料は多くの研究者が多面的な目的で利用すると考え、特定の判断基準での取捨選択はせず忠実にスキャンした。ただし、作業の効率化と費用節約のため、日本で入手困難な報告書、雑誌、あるいは書き込みがあるものを優先した。 84頁にわたる大分類の英文目録は、1975~82年にかけてブリテッィシュ・コロンビア大学で作成されているが、それをタイプ起こししエクセル化した。スキャン作業時に、目録に記載されている資料タイトルやページ数に間違いがないかを確認し、気づいた点を記入した。 資料の量が膨大なため、項目毎に作業が終わり次第、スキャン作業を依頼している同大学から、逐次日本にデータを送付してもらった。日本側では、内容を確認しながら気づいた点を目録に付加していった。目録はカナダで日本語能力のない者が作成したため、合わせて日本語の雑誌名、漢字での資料タイトル表記等の誤植の修正をした。 【コンデの活動実態の調査】米国サンフランシスコにおいて遺族へのインタビュー、ロサンゼルスにおいて映画芸術科学協会マーガレットへリック図書館の資料を調査した。これにより、現在日本で入手可能な資料では、明らかにすることができなかったコンデの米国における活動の内容、米国への帰国理由等が判明した。 【ホームページ作成】研究代表者が所属している京都精華大学のホームページに本研究を紹介するページを作成した。これにより、本資料の存在を広く周知することに努めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
戦後米国の対日映画政策を主導したデヴィッド・コンデが、カナダのブリティッシュ・コロンビア大学に寄贈した大量の資料をデジタル化し、日本において公開することが、本研究の目的である。同大学との調整も滞りなく終わり、現在デジタル化作業を実施中である。現在のスキャニングの速度から考えると、来年度には予定通り作業を終了見込である。 但し、本研究の実施過程で新たに有用な資料が映画芸術科学協会マーガレットへリック図書館に所蔵されていることを発見したため、平成23年度中に予定していた米国訪問調査を、平成24年度に実施した。このため、コンデ遺族へのインタビュー調査は平成24年度11月に行い、不明であったコンデの人物像を明らかにし、分析も終了した。
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Strategy for Future Research Activity |
保存状態が悪く、スキャン作業に細心の注意が必要な資料も多い。作業に遅れが生じないように、スキャニング作業を委託しているブリティッシュ・コロンビア大学との連絡調整の緊密化をはかる。 大量データの保存媒体は、現在DVDを予定しているが、ほぼ全部のスキャニングが完了した時点で全容量やスキャニングの画像精度から再検討し最も適切な媒体を選択する。 その他現在、研究計画の変更および、研究を遂行する上での問題点はない。
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Research Products
(5 results)