2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22401025
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
松原 孝俊 九州大学, 韓国研究センター, 教授 (20150378)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
キャンベル ロバート 東京大学, 総合文化研究科, 教授 (50210844)
|
Keywords | ボストン美術館 / 和本目録 / 国際研究集会 / 在外和本所在情報統合 / 和本リテラシー / 次世代研究者養成 / ホノルル美術館レインコレクション |
Research Abstract |
1.ボストン美術館所蔵和本調査:調査チームを組織して、2011年7月に書誌調査を実施した。330点を超える書誌データを入手して、ボストン美術館所蔵和本目録作成に寄与した。 2,2011年7月の調査時には、大学院生、若手研究者など次世代日本研究者も調査チームに加わることで、彼らは「日本研究の世界発信」の重要性を実感したはずである。 3,ボストン美術館担当者と共に、米国における和本調査のあり方にも検討を加え、今後、海外における和本調査の基本的方針を考える契機となった。 4,在外和本所在情報の拡充:ホノルル美術館所蔵リチャード・レインコレクションの調査を2012年1月に実施した。調査チームは総勢9名。「17世紀江戸時代文化の宝庫」レインコレクションの貴重性を再確認するとともに、500点近い仮名草子・浮世草子の調査を終了すると共に、レインコレクション全体のジャンル分けに努めた。なお、ホノルル美術館蔵レインコレクションの調査では、300点近い未発見の上方子供絵本が出現した。 5.国際研究集会in Seoul、及び国際研究集会in Londonに参加。ソウルでは、中国、台湾、韓国における主要和本所蔵機関担当者による管理・保存と今後の活用方法をめぐる討議が行われ、和本情報の公開に向けて共通理解に努めた。ロンドンでは、和本リテラシーを提唱する中野三敏九州大学名誉教授とともに、セミナーに参加した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ボストン美術館側の理由で(日本における「里帰り展」準備など)、2011年度においては1回の調査実施にとどまったが、研究最終年度に向けて調査項目の優先順位の確認等の綿密な打ち合わせを行った。
|
Strategy for Future Research Activity |
この種の研究調査においては、相手の意向が最優先されるべきであるだけに、研究最終年度においては、ボストン美術館より1st priorityとして指定された江戸期和本2544点の調査を、5月、8月、10月に実施する予定である。本研究によって得られた書誌データのHPでの公開を目指し、その整理・確認作業を計画的に進めることが肝要である。
|
Research Products
(3 results)