2012 Fiscal Year Annual Research Report
アジア人大学生のための英語教授法についての実践的研究
Project/Area Number |
22401028
|
Section | 海外学術 |
Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 言語 / 国際コミュニケーション / 国際言語としての英語 / 英語教授法 / 東アジア英語 |
Research Abstract |
平成24年度に,アジア人同士の国際コミュニケーションではどのような言語が使用されるか,国際言語としての英語,東アジア英語などの可能性について考察するために、フィリピン、タイ、アメリカのアリゾナ州においてアンケート調査(調査対象者は6,252名の大学生)、教員と学生へのインタビュー、(そして)授業見学を行なった。また,教室内でインタビューを受けてもよいという学生を募集し,542名の学生にインタビューを行うことができた。24年度の分析においては,主として次の4つの傾向が伺えた。(1)アジア人は日本人に対してあまり英語で話せない。例えば、何人かのアジア人が日本で道に迷ったとき、日本人に質問したが、答えずに走り出したり、手で耳をふさいだり、日本語で答えたりしたそうだ。(2)「(失礼だったり、丁寧すぎたりしない)適切な丁寧さをもつ英語の使い方を学びたい。」(という質問)に対して、日本人はタイ人、フィリピン人、中国人ほど賛成しないという傾向がある。また、(3)漫画、アニメのお蔭で、アメリカ人が日本の文化、言語などに興味を深くもつ(ようになった)。(4)④東南アジアで、最も役に立つ国際語は英語だと東南アジア人の大学生も東アジア人の大学生も回答した。 24年度中には研究代表者および研究協力者が,これらの結果について6回の学会報告で議論し,また,フィリピンのDe LaSalle University―Dasmarinas Campus大学とUniversity of the Philippines Cebu大学において2回講演した。さらなるデータ収集と詳細な分析を通して次年度以降さらに(研究内容を)発展できると考える。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
(理由)当初の計画では、3ヵ国で、アンケートを配ったり、インタビューしたりする予定だったため、調査対象者は1350名、インタビュー調査の調査対象者は75~90名としていたが、フィリピン15大学(4ヵ所)、タイ8大学(7ヵ所)、アメリカのアリゾナ州2大学(2ヵ所)でアンケートおよびインタビュー調査を行なうことができた。その結果,アンケート調査対象者は6,252名、インタビュー調査の対象者は542名となった。英語教育に関してこれだけの大規模調査の研究は数少ないので貴重である。また、平成24年度には国際学会で6つの発表を行い、大学生、院生、教授の為に、2つのワークショップも開いた。この点においても,当初の計画以上に達成することができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
引き続き、H25年度に3つの国の大学において学生を対象にしたアンケート調査,学生や教員へのインタビュー調査,授業見学を行ない,データ収集に努める。また,これまでのデータと合わせて詳細な統計的分析を行ない,それらから総合的な考察を行なう。その成果を学会等で発表する。
|
Research Products
(8 results)