2012 Fiscal Year Annual Research Report
日本企業の海外事業の競争力と経営業績に関する総合的な実証研究
Project/Area Number |
22402033
|
Section | 海外学術 |
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
黄 りん 神戸大学, 経営学研究科, 教授 (40225363)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松尾 睦 神戸大学, 経営学研究科, 教授 (20268593)
橋元 理恵 北海商科大学, 商学部, 教授 (50434791)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
|
Keywords | グローバル競争 / 持続的競争優位 / ビジネス・システム / ネットワーク埋め込み性 / 価値実現・価値創造 / システム埋め込み性 / 海外事業 / 事業効率・資産効率 |
Research Abstract |
中国における調査の実施結果を基に、欧州と米国の現地法人に関する調査を実施し、その日本本社を訪問した。また、海外事業と現地法人の財務会計データベースを拡張した。現地法人の事業全般に関するヒアリング調査も実施した。 これと並行して引き続き既存文献と資料を収集し、訪問面接調査のヒアリング資料を整理し、その内容分析を行った。欧州と米国における日本企業(製造業とサービス業)の海外事業に関する理論研究と実証分析の既存研究成果を整理した。 さらに、アジア、欧州と北米における日本メーカーの海外事業と現地法人の経営業績データベースについて、多変量統計分析などの分析手法で定量的な分析を行った。 中国、インド、欧州での調査結果と比較分析し、競争力および競争力基盤の相違、そして、原材料と部品の調達、物流、サプライチェーン、とくに生産プロセスでの製造工程をめぐる海外事業の戦略調整の実態と実証分析の成果をペーパーなどにまとめて学会と雑誌において発表している。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
中国、欧州と北米における調査の実施は計画通り進展している。また、欧州と北米の現地法人とその日本本社を訪問するとともに、海外事業と現地法人の財務会計データベースを拡張させることもできている。 ただし、現地法人の事業全般に関する質問調査票調査、とくにインドの事業担当者にヒアリング調査を実施することは、調査時間の制約により来年度の課題とした。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後、インドなどの新興国市場における日本企業の競争力を分析するための資料とデータを収集整理することに重点を置き、製造業の中でも、組立産業だけでなく、原子力発電などシステム産業の競争力のグローバル比較を行うことで、日本企業の海外事業の競争力の基盤をより明確に分析できることを目指している。 北米や欧州での調査を一層推進し、新興国と先進国における日本企業の事業統合と競争力の連動性を明らかにしていきたい。
|