2011 Fiscal Year Annual Research Report
アジアメガシティの多層化するモビリティとコミュニティの動態に関する経験的研究
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22402035
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Research Institution | Otsuma Women's University |
Principal Investigator |
吉原 直樹 大妻女子大学, 社会情報学部, 教授 (40240345)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
倉沢 愛子 慶應義塾大学, 経済学部, 教授 (00203274)
長谷部 弘 東北大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (50164835)
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Keywords | アジアメガシティ / 日本人社会 / バリコミュニティ / 防災コミュニティ |
Research Abstract |
当該年度に実施した研究は、研究分担者の一人が東日本大震災の被災者であったことから、必ずしも研究実施計画通りには進まなかったが、バリの日本人社会のコミュニティに関する現地調査(調査者:吉原、松本)、ジャカルタのRT/RW(町内会/隣組)に関する現地調査(調査者:倉沢)については計画通り実施することができた。またバリ北部のシガラジャの農村コミュニティの調査(調査者:長谷部)は現地研究者の協力を得て開始し、次年度に引き継ぐことになった。現地調査によって得られた資料はファイリングするとともに、現在、吉原と松本が中心になって整理・分析の作業をすすめている。もっとも第一次集約結果はすでに各メンバーに伝えられており、近々研究会を開催して結果の検討をおこなうことになっている。なお、上記作業と並行して、今年度はバリコミュニティ(バンジャール)に伝わる伝統文書Awig-awigの一部を新潟大学中村潔氏の指導の下に翻刻・解説し、それを『バリ島に生きる古文書-ロンタール文書のすがた』として公刊した。同時にその成果をウダヤナ大学との共催の国際セミナーで発表し、現地新聞・テレビ等で大々的に取り上げられた。またバリにおける防災コミュニティに関する資料も収集し、その一部を日本の防災コミュニティ関係者(とりわけ福島県内の被災地コミュニティの方々)に伝え、比較社会論的視野の拡大に努めた。ちなみに、当初予定していたジャカルタの日本人社会のコミュニティ実態調査はインフォーマントの都合により実施できなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究分担者の一人が東日本大震災に見舞われたために、当初は研究が実施計画通りに進まなかったが、その後、復興の進展とともに研究の遅れをカバーすることができるようになった。また資料集を公刊することが出来、最終年度に向け研究に弾みがついた。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、本研究課題の最終年度になるので、成果の集約に努めるとともに、学会等で成果を積極的に報告していきたい。そして出来れば出版等につなげていきたい。
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Research Products
(5 results)