2010 Fiscal Year Annual Research Report
ウガンダ・アルバート湖岸の漁村に生成する共同性――移動と漁労に住まう人びと
Project/Area Number |
22402043
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Section | 海外学術 |
Research Institution | Shitennoji University |
Principal Investigator |
田原 範子 四天王寺大学, 人文社会学部, 教授 (70310711)
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Keywords | アルバート湖 / ウガンダ共和国 / アルル人 / 移民社会 / 漁労 / 葬送儀礼 / 儀礼の再編成 / 生活世界の映像記録 |
Research Abstract |
本研究は、東アフリカ・ウガンダ共和国のアルバート湖岸地域における移民社会を社会学的に調査し、移動のなかに数世代に渡って生きている人たちが、異民族と共生するなかで生成する共同性を提示すること、それを通して社会学の生活理論に新たな提言を行うことを目的としている。 本年度は、「フィールド班」「映像編集班」「研究成果還元班」に分かれた連携研究者および研究協力者が、(1)社会学領域における共同体論と生活理論の検証、(2)フィールド資料の映像化にかかわる理論の検証、(3)アルバート湖岸におけるフィールドワークを実施し、研究代表者が研究を統括した。 (1) は本研究の全期間に渡って実施するものであり、平成22年4月に本研究の関係者全員が新たな生活理論の方向性について基盤となる学術的基盤の検討を行った。社会学、人類学のみならず民俗学を射程に入れた生活理論の構築にむけて各自が現在も研究を継続中である。 (2) はアルバート湖の映像制作と映像公開を具体的に検討するために、研究代表者、連携研究者、研究協力者らが、フランスの国立国会図書館INAおよびトルコのイスタンブールドキュメンタリー映像祭を視察見学した。こうした民族資料の映像化をめぐる国際的な論議を踏まえて、来年度にむけて制作編集を進める礎を作ることができた。 (3) は平成22年7月・8月、平成23年2月・3月に研究代表者と研究協力者がウガンダ共和国でフィールドワークを実施し、参与観察とインタビュー調査を行うと同時に、漁労かかわる儀礼、漁民たちの精神世界にかかわる儀礼をビデオカメラによって撮影し記録した。
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Research Products
(3 results)