2010 Fiscal Year Annual Research Report
シミュレーションを通した共生観の構築に関する社会心理学的実証研究
Project/Area Number |
22402048
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Section | 海外学術 |
Research Institution | Nanzan University |
Principal Investigator |
松本 陽子 南山大学, 総合政策学部, 講師 (40274732)
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Keywords | シミュレーション / ゲーミング / 紛争 / 共生 / 接触 / 対話 / 描画 / アイデンティティー |
Research Abstract |
本年度は、理論研究の概観を行い、本研究全体において各地で収集する調査項目を検討するべく、過去に研究代表者が日本で行った異文化コミュニケーションと葛藤解決の手法に関する量的データを解析しなおした。その結果を南山大学内紀要に投稿した。 また、シミュレーション・ゲーミング参加者がゲーミング中に使用する素材、ゲーム実施支援・記録スタッフが使うマニュアル素材、および質問調査素材について現地語への翻訳を行った。ゲーム実施についてはスケジュール調整上、翌年に持ち越すことになったため、翌年実施する大学との連絡調整作業、一部参加者の描画による心理分析用資料の収集分析とインタビュー資料の収集分析、実施のための話し合い等を現地で実施した。 研究作業は一貫して、集団間の共生と排除に関与する「社会アイデンティティー」に注目し、自他集団へのイメージ、アイデンティティーの枠組みがどう変化するか、共生的行動や意識と考えられるものが、どのような内面構造になっているかという観点から行われ、共生的行動や共生概念の精緻化が課題として浮上し翌年に持越された。シミュレーション・ゲーミングの現地との実施準備が今年度でほぼ終了した。
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