2011 Fiscal Year Annual Research Report
乳幼児期のインクルーシブ教育における相談・支援制度及び体制に関する国際比較研究
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22402057
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Research Institution | Sagami Women's University |
Principal Investigator |
齋藤 正典 相模女子大学, 学芸学部, 准教授 (70337179)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
TOTH Gabor 相模女子大学, 学芸学部, 准教授 (00448680)
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Keywords | インクルーシブ教育 / 乳幼児 / 幼児教育 / 国際比較 / 幼児教育 / 特別支援教育 / 国際情報交換 / 韓国:シンガポール:インド:デンマーク |
Research Abstract |
今年度は、各国で実施されている乳幼児期のインクルーシブ教育の背景にある障害観、特別支援教育観を明らかにするための質問紙を、前年度の現地予備調査の結果、先行研究調査の結果より作成し、英語版、デンマーク語版、韓国語版を作成した上で、日本をはじめとする4カ国(デンマーク、韓国、シンガポール、インド)にて、普通幼稚園の保護者と保育者、インクルーシブ教育を行っている幼稚園の保護者と保育者に対して実施した。また、9月3日~9月11日にデンマーク訪問し、障害児幼稚園、国民学校、特別支援学校、養護学校、保育士養成校などを訪問し、現地視察をおこなった上で質問紙に関する意見交換とその実施依頼をおこなった。11月3日~11月7日に韓国訪問しサムスンの運営する障害児統合保育園を訪問し、韓国における先駆的なインクルーシブ教育・保育について現地視察を行った。また、国際児童発達教育研究院(ICDEI)第6回児童発達教育セミナーに講師として招聘され、日本及びハンガリーの保育・幼児教育についての講演を行った。2月22日~3月3日には、シンガポール・インド訪問した。シンガポールでは、特別支援保育を行っている施設、養成大学を訪問し、シンガポールにおける保育・幼児教育の実態と保育者などの養成のあり方について現地視察を行うと共に広く学んだ。インドでは、ニューデリー、ムンバイの保育者養成大学、保育施設を訪問し、インドにおける保育・幼児教育の実態や保育者養成の現状について現地視察も含めて広く学んだ。また、ニューデリーのUDAAN財団の療育センターの1Dayセミナーに講師として招聘され、日本の特別支援教育の現状についての講演を行った。これら現地調査の結果より、各国の乳幼児期のインクルーシブ教育の体制・制度が明らかとなり、現在の問題点についても明確化することができ、日本における乳幼児期のインクルーシブ教育のモデル構築のための有用な知見を得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、各国(韓国、シンガポール、インド、デンマーク)における、現地本調査と障害観、特別支援教育観に関する質問紙の作成と日本を含む5カ国での質問紙の実施を計画しており。すべて計画通り順調に行われている。従って当初の研究計画通りに平成24年度(研究最終年度)の研究実施が可能である。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、前年度に実施した質問紙調査の統計的分析とそのまとめ、それらの結果も踏まえて日本をはじめとする4カ国より研究者を招いて乳幼児期のインクルーシブ教育・保育に関する国際シンポジウムを開催する。そして、これまでの研究(現地調査と質問紙調査)を、シンポジウムでの内容なども受けながら総括し、3年間にわたる研究の総まとめを行っていく。また、今後の研究課題についても明確化していく中で次の研究につなげていく。
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Research Products
(8 results)