2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22403015
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Section | 海外学術 |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
西 弘嗣 東北大学, 学術資源研究公開センター, 教授 (20192685)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沢田 健 北海道大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (20333594)
川幡 穂高 東京大学, 大気海洋研究所, 教授 (20356851)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 白亜紀 / モンスーン / フランス |
Research Abstract |
本年度は,フランスのボコンチアン堆積盆地から切り出した海洋無酸素事変1b(1億1300万円前)の2つのセクション(浅海セクション:Le Coulet,深海セクション:Moriez)の黒色頁岩層に対して浮遊性有孔虫化石の群集解析,堆積粒子解析,炭素同位体比測定および粘土鉱物分析を行った.その結果,深海,浅海の両セクションにおいて同時に,黒色頁岩の堆積時に浮遊性有孔虫化石などの動物プランクトン化石の大幅な増加が見られた.動物プランクトン化石や陸源細屑粒子の増加と,粘土鉱物組成から見積もられる陸域の湿潤化とが一致することから,陸からの栄養塩の増加がこのイベントの引き金となっている可能性が高い.一方,堆積物組成の検討によると,海洋無酸素事変1bの発生期間中にも何度か無酸素状態の回復期間があることが明らかになった.この回復期には,深海域では生物擾乱の見られる泥灰岩が堆積しているのに対して,浅海域ではグロコナイト層が堆積していることが確認された.グロコナイトの堆積は,堆積速度の低下を示す.また,両セクションにおいてこの回復期の区間からは浮遊性有孔虫化石もあまり産出しないことから,陸からの砕屑物・栄養塩の供給が減少したことが示唆される.これらのことから,当初予想していたように,メガモンスーンの発生とその強弱が無酸素水塊の拡大・縮小を規制しており,メガモンスーンが海洋無酸素事変の原因であるという仮説を裏付ける結果となった.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Early Eocene to early Miocene radiolarian biostratigraphy for the low-latitude Pacific Ocean2012
Author(s)
Kamikuri, S., Moore, T. C., Ogane, K., Suzuki, N., Pälike, H., Nishi, H.
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Journal Title
Stratigraphy
Volume: 9
Pages: 77-108
Peer Reviewed
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