2010 Fiscal Year Annual Research Report
マングローブ林の保全と再生に必要な遺伝的多様性の全球的解析
Project/Area Number |
22405005
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Section | 海外学術 |
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
梶田 忠 千葉大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (80301117)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
立石 庸一 琉球大学, 教育学部, 教授 (80114544)
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Keywords | マングローブ / 遺伝的多様性 / 保全遺伝学 / オヒルギ / マイクロサテライト / 国際研究者交流 / 多国籍 |
Research Abstract |
全世界の熱帯・亜熱帯の海岸域に広がるマングローブ林は極めて多岐にわたる生態的機能を有するため、代替不可能な貴重な生態系として知られているが、近年、急速に失われつつある。保全と再生のための活動が各国で始まってはいるが、科学的基盤情報である遺伝的多様性は、十分に把握されていない。そこで、本研究では、マングローブ林主要構成種の遺伝的多様性と地理的構造を、統一的な研究方法を用いて全球レベルで把握することを目的としている。得られた結果を解析・評価することで、マングローブ林の保全・再生指針を科学的な根拠に基づいて策定することができる。なお、研究計画全体と本年度の研究実施には、高山浩司博士(H22年度千葉大学大学院理学研究科特任研究員、現ウィーン大学所属JSPS海外特別研究員)が研究協力者として全面的に参加した。 本年度実施した主な研究活動は以下の通り。 1.海外調査:ベトナム(5月)、バヌアツ(7月)、インド(11月)、モザンビーク(12月)、メキシコ(3月)で現地調査を実施した。それぞれの地域で、Rhizophora属、Bruguiera属、Xylocarpus属、Sonneratia属、Acrostichum属等のマングローブ植物の集団サンプリングを行い、総計千数百点のサンプルを採集した。 2.マイクロサテライトマーカーの開発と遺伝的多様性解析:アジアのマングローブ林主要構成樹種であるオヒルギについて、マイクロサテライトマーカーを開発し、論文発表を行った。また、作成したマーカーを用いて、アジア地域のオヒルギの遺伝的多様性と地理的構造を調べたところ、従来は均一だと考えられていたインド洋と太平洋のそれぞれの地域内で、比較的明瞭な地理的構造が見られた。また、従来知られていたインド洋-太平洋間の地理的構造も確認できたが、それぞれの地域に特有な遺伝子型が混在している集団がいくつか見つかった。
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Research Products
(7 results)