2010 Fiscal Year Annual Research Report
キューバにおけるアノールトカゲの適応形質部位特定とその候補遺伝子探索
Project/Area Number |
22405008
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Section | 海外学術 |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
河田 雅圭 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 教授 (90204734)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北野 潤 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 助教 (80346105)
田村 宏治 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 教授 (70261550)
牧野 能士 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 助教 (20443442)
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Keywords | 適応放散 / 形態進化 / 発生 / 四肢 / アノール |
Research Abstract |
22年度9月にキューバで現地調査を行った。キューバ北西部のSoroa,中部のZapata,北東部Cabo Cruz,北東部Piedra la Velaの4カ所で、Anoleトカゲの採集を行った。採集に際し、種の同定、生息場所の詳細(採集した地点の記載[枝先、幹、地上など]、照度、温度など)を記録した。今回の調査で約250個体を採集し、形態計測およびDNA配列のための試料を得た。エコモルフがTrunk-Ground型である種は、2-4種が同所的に生息し、場所によって、種の組み合わせが異なることがあきらかになった。先行研究では、同所的に生息する種は、開けた場所、林縁、森林内部といった温度環境の異なる場所に生息していることが知られていたが、今回の調査で、その内の2種は、後肢および前肢の指の長さが異なる傾向にあることが示された。また、形質の違いがどの地域で進化したかを特定するため、これらキューバに生息する全Trunk-Groud種の系統関係の推定を開始した。現在、70%の個体のDNA(mtDNA,rhodopsin,その他3つの核ゲノムの領域)配列を解読した段階である。 また、ハバナ大学との協力で、ハバナ大学内でトカゲ(A.angusticeps, A.sageri, A.allogus)を飼育できる施設を設置し、卵を採集できる体制が整った。さらに、Trunk-Ground種であるA.sageriを用いて発現解析およびゲノム解析のために,cDNAを次世代シクエンサーで解析し、EST配列をえるためのライブラリー作成にとりかかった。
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Research Products
(3 results)