2011 Fiscal Year Annual Research Report
キューバにおけるアノールトカゲの適応形質部位特定とその候補遺伝子探索
Project/Area Number |
22405008
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
河田 雅圭 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 教授 (90204734)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牧野 能士 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 助教 (20443442)
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Keywords | 適応放散 / 形態進化 / 発生 / 四肢 / アノール |
Research Abstract |
23年度8月にキューバで現地調査を行った。キューバ北西部のVinales,Soroa,青年の島の3カ所で、Anoleトカゲの採集を行った。採集に際し、種の同定、生息場所の詳細(採集した地点の記載[枝先、幹、地上など]、照度、温度など)を記録した。今回の調査で約250個体を採集し、形態計測およびDNA配列のための試料を得た。また、今回、採集した個体をハバナ大学で飼育し、産卵した卵をその場で固定する作業と、胚をRNA laterにつけ、日本に持ち帰る試みを行った。 日本においてA.angusticeps,A.sageri,A.altaceusを飼育し、発生段階の異なるサンプルを採集した。産卵からふ化までは、卵を固定し、染色した後、後肢長を、ふ化後は、CTスキャンにより骨の後肢長を測定した。その結果、頭胴長に対する後肢の長さは、ふ化前ともにふ化後、twig型であるA.angusticepsよりもTrunk-Ground型のA.sagrei,Grass-Bush型のA.altaceusの方が長かった。また、それは、後肢が形成される初期の段階ですでに長さが違っていることが明らかになった。さらに、A.anusticepSとA.sageriの後肢長の差は、主に指の長さの違いによるものであり、後肢長に対する第4指の長さが異なることがあきらかになった。そこで、後肢長に対する指の割合は、後肢芽においてHoxal3の発現によって決定されることが知られているので、発生初期でHoxa13の発現を現在、調べている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
キューバにおいてのアノールトカゲ採集、飼育の体制が整い、サンプルを順調に入手できるようになった。 それにより、発生段階の実験を現在行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、現在、異なる発生段階の胚のサンプルは日本で得ているが、同様にキューバ、ハバナ大学で得ることのできる体制を整える。
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Research Products
(3 results)