2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22405016
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Section | 海外学術 |
Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
志和地 弘信 東京農業大学, 国際食料情報学部, 教授 (40385505)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠城 道雄 鹿児島大学, 農学部, 教授 (60194651)
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Keywords | 国際研究者交流 / ナイジェリア:ガーナ / ヤムイモ / 品種改良 / 2毛作 / 種苗生産 / ポストハーベスト / 孤児作物 |
Research Abstract |
本研究はこれまでに開発したヤムイモの「周年生産」と「新しい種苗生産」技術の確立並びにその技術の普及によってアフリカのヤムイモの生産性を飛躍的に向上させるとともに、収量性を改善するための育種技術の開発を目的とする。 1. ヤムイモの品種改良に関する基盤技術の改善: 収量性の高いアジアのヤムイモとアフリカ種との種間交雑を目標に、アジア産とアフリカ産のダイジョの遺伝的形質を調べた。アジアおよびアフリカのダイジョの基本染色体数は20本で、2、3および4倍体の品種の存在が確認された。しかし、これらの倍数性レベルと塊茎の成分(品質)には関係がなかった。 2. ヤムイモの健全種苗生産および周年生産システムの体系化: 挿木による健全種苗の大量増殖技術の開発とその技術移転を目的とした。本研究では挿木の増殖および生存率を向上させる挿し穂の最適な採取時期をほぼ確定した。その最適期は採取親株のイモが肥大を開始する直前であった。また、植物ホルモンの利用による増殖率の改善についてジベレリンの効果を確認した。ヤムイモの健全種苗生産および周年生産システムの実証的な試験はナイジェリアとガーナで行い、ナイジェリアではヤムイモとイネの2毛作が可能であることを実証した。さらに、次世代の種苗の大量増殖技術について、ムカゴの肥大成長に関する基礎的知見を得た。 3. イモ類の生産性の改善およびポストハーベスト新技術の普及戦略関する調査: アフリカにおけるキャッサバとヤムイモのポストハーベストについて、ナイジェリアとガーナでバリューチェーンに関する調査を行った。ヤムイモは、キャッサバに比べて小売り部門における付加価値が低いことが判った。ヤムイモの生産技術の改善はガーナの乾燥サバンナ地域においてポテンシャルが高いと考えられた。また、ザンビア、ウガンダ、ブルキナファソにおいて孤児作物の生産概況を把握した。
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Research Products
(10 results)