2012 Fiscal Year Annual Research Report
新規防除技術の展開に向けた検疫害虫ミバエ類の原産地における生態特性の解明
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22405019
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Section | 海外学術 |
Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
沢田 裕一 滋賀県立大学, 環境科学部, 教授 (90259391)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塚田 森生 三重大学, 生物資源学研究科, 准教授 (20273352)
西田 隆義 滋賀県立大学, 環境科学部, 教授 (60208189)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | ミバエ / Bactrocera属 / Bactrocera carambolae / Bactrocera papayae / 寄主選択 / 配偶行動 / インドネシア |
Research Abstract |
(1)Bactrocera属ミバエ類の野外での寄主選択と実験室での飼育実験 西ジャワ州スバン県にある農業省果樹実験林において、ミバエ類の主要寄主植物について被害果実の標本抽出調査を行った結果、B.carambolaeは主にスターフルーツを、B.papayaeは主にマンゴーを利用し(グアバ等については、両種共に利用)、両種は著しい寄主利用の特異性を持つことが明らかになった。しかし室内の飼育実験では、両種のメス成虫は様々な果実種に産卵し、卵から孵化した幼虫は正常に発育・羽化することが明らかになった。従って、野外で観察された寄主利用の特異性は、種のもつ生理的性質によるのではなく、繁殖過程や種間の配偶干渉など両種の生態特性に強く依拠したものだと推察された。 (2)B.carambolae(Bc)とB.papayae(Bp)の配偶行動と配偶干渉の可能性 病害虫予察センターでの野外ケージ実験により、BcとBpの配偶行動を観察、比較した。両種とも早朝に飛翔や頭突きなどを開始し、朝と夕方にピークを迎えた。マウントと交尾は夕方に行われ、交尾したペアは翌朝まで継続した。日齢が進むと飛翔頻度は低下したが、Bpのマウント率は増加した。両種ともオス間でのマウントが観察され、異性識別能は低いことが分かった。種間の配偶干渉の可能性を検討するため、両種のペア数を変えて同一ケージで飼育した結果、次世代個体数は親のペア数に比例して増減するのではなく、ペア数が相対的に少ない種は、次世代個体をほとんど残さなかった。このことは、両種間の配偶干渉の可能性を示唆している。ペア数が同じ場合、Bcの交尾成功率が高く、次世代個体数も多かった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)