2010 Fiscal Year Annual Research Report
ベクター“フローラバーコード"解析による病原体伝播能予測モデル
Project/Area Number |
22405038
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Section | 海外学術 |
Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
福本 晋也 国立大学法人帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 講師 (50376422)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小池 正徳 国立大学法人帯広畜産大学, 畜産学部, 教授 (00205303)
嘉糠 洋陸 国立大学法人帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 教授 (50342770)
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Keywords | マラリア / ハマダラカ / 腸内細菌 / ブルキナファソ |
Research Abstract |
本研究は西アフリカ・ブルキナファソを調査対象国とし、病原体媒介ベクターの腸内フローラと病原体伝播能の相関関係を明らかにしようとするものである。ベクター媒介性感染症のモデルとしてマラリアを用い、ベクターであるハマダラカの腸内フローラを集落ごとに網羅的に解析し、得られた多次元的情報を"フローラバーコード"として統合する。フローラバーコードとベクター病原体保有率、感染症発生状況等の情報を包括的に解析し、現在まで謎に包まれていたベクター腸内フローラと病原体伝播能の相関関係を明らかにし、ウイルス・細菌・寄生虫など各種ベクター媒介性感染症に対する横断的な知見をもたらし、全く新たな感染症制圧手段が提唱しようとするものである。本研究の遂行にあたり以下の項目を柱として研究を推進した。 1.ブルキナファソ・中部地方での病原体媒介ベクター・ハマダラカの採集 2.ハマダラカフローラバーコード解析 3.マラリアベクターハマダラカの病原体保有率解析 その結果、現地研究協力者と研究機関による現在までの研究によりハマダラカのマラリア原虫保有率に有意な差が存在することが明らかとなっている、ブルキナファソ・中部地方の各独立集落間において、ハマダラカにおけるマラリア原虫保有率とハマダラカ腸内フローラ構成の間には相関関係が存在する可能性があることが示唆された。したがって、本研究のさらなる推進は新たな感染症制圧手段提唱の一助となり得ることが期待された。
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