2011 Fiscal Year Annual Research Report
アフロユーラシアにおける初期農耕・牧畜文化の比較研究
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22405043
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Research Institution | Research Institute for Humanity and Nature |
Principal Investigator |
佐藤 洋一郎 総合地球環境学研究所, 研究推進戦略センター, 教授 (20145113)
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Keywords | 農耕 / 牧畜文化 / 遊牧 |
Research Abstract |
23年度は、乾燥・半乾燥地帯における遊牧を中心とする生業の調査を行った22年度の成果の上に立ち、モンスーンアジア地域における生業の調査を行った。調査地は、(1)パプアニューギニア地域(高地部および沿岸部)、(2)ラオスからタイにかけての稲作地帯の2か所とした。(1)パプアニューギニアでは、イモ(サトイモ)などを糖質の原料とし、また魚や豚をタンパク源とする生業のセットがみられる地域である。ここは、この地をフィールドとする細谷葵(地球研)がガイドとなり、砂漠地帯の研究者である縄田浩志と石山俊(地球研)、日本中世文化史の木村栄美(地球研)、乾燥地域の家畜研究の専門寒である松井健(東大)が訪れた。(2)ラオス、タイでは、まずラオスにおける焼畑地を訪れた。調査地はルアンパバン近郊のナムガ村である。その後同国を陸路ビエンチャンまで南下し、途中の焼畑地を観察、メコン川を越えてタイに入り、バンコクまでを陸路南下した。このように本調査は、ラオスのルアンパバンからバンコクまでを陸路踏破するユニークなものであった。考古学者が2名参加していたので、途中、バンチェン遺跡およびピマイ遺跡を訪れた。バンコク手前ではプラチンブリ県の浮稲地帯を訪れ、その生業形態を調査した。案内役は佐藤洋一郎(地球研)および佐藤雅志(東北大)がガイドとなり、藤井純夫(金沢大)、槇林啓介(地球研)、小長谷由紀(民族学博物館)らが同行した。24年2月には全員が参加しての交換会を行い、視察の成果を交換するとともに24年度の方針について話し合った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究は、ほぼ、研究立案当時の計画の通りに進行したため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後:本研究計画はフィールドを交換するというユニークなものであったが、そのぶん成果の公開には工夫を要する。そこで24年度には、どのような成果公開の方法が有効であるかをよく検討する必要がある。
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Research Products
(6 results)