2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22406007
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Section | 海外学術 |
Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
石野 智子 愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (40402680)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橘 真由美 愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00301325)
新澤 直明 愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10583015)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 三日熱マラリア / 肝臓ステージ / 休眠体 / 人工吸血法 / 国際研究者交流 / タイ王国 |
Research Abstract |
三日熱マラリアは、アジア地域においては熱帯熱マラリアと同等の脅威を及ぼす感染症であり、原虫が肝細胞内で時には数年にも及び「休眠」するために、一旦治癒した後に再発するという大きな課題が残されている。再発防止法の開発を目指した三日熱マラリア研究の最大の困難は、原虫培養法さえ確立されていないために、実験室での研究が不可能なことである。本課題は、この状況を打破するために、タイの感染流行地において三日熱マラリア患者から感染血液を採取し、それを媒介蚊に人工的に吸血させた後、感染蚊から肝細胞感染型原虫を回収、培養肝細胞に添加することで、肝細胞内で原虫を発育させる培養法の確立を目指す。本年度は、実際に三日熱マラリア原虫のスポロゾイトを、肝由来培養細胞に添加後培養し、肝内型原虫を作成済みの特異抗体を用いて検出することを目的とする。 タイの共同研究先を訪問し、媒介蚊の唾液腺からスポロゾイトを回収し、肝由来培養細胞HC-04に添加後、37度で培養し、6時間、4日後にフォルマリン固定した。6時間後に固定したサンプルは、2種類の坑CSP 抗体で染めることで、スポロゾイトの細胞侵入効率を評価するアッセイ法を検討した。その結果、培養細胞や培養条件、スポロゾイト解剖の日にち等を含めた培養系の改良の為の評価方法が確立できた。 さらに、4日目に固定したサンプルを作成済みの種々の特異抗体を用いて染色を行った。その結果、坑HSP70抗体は原虫の細胞質を認識し、坑LISP1抗体、坑LISP2抗体が、肝臓ステージ中期原虫の寄生胞膜を検出することができた。従って、発育初期―中期の肝内型原虫を検出できるマーカーとなる抗体が得られた。また、さらに発育の進んだ原虫も坑LISP1,2抗体で検出できることが確認できた。今後は、これらの抗体を用いて、休眠体と正常に発育している原虫を識別できるのか検討していく。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)